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究極のキャリア教育!?〜会社活動②「企画編」〜

どうも。小学校教員のファニチャーです。
夏休みに入りまして、少し余裕が出てまいりました。
と言うことで、勉強カフェに入会し、朝の6時から10時までみっちり勉強や仕事の時間にしております。
勉強カフェについてはこちら。

なぜ勉強カフェを選んだのか、メリットは?使い心地は?
なんて言うのも記事にしていきたいですね。

さて、本日は、会社活動の続き。企画編になります。

前回の記事「会社活動を始めよう!」を読まれていない方は
ぜひ読んでからどうぞ!

それではいきましょう!

1.会社活動の最初の活動『ポスター』

前回の続きからです!
会社のメンバーも決まり、いよいよ活動開始です!

最初の活動は、定番ポスターづくりです。
これは係活動でもよくやられていますよね。
みなさんはどのようにポスターを子供達に作ってもらっていますか?

色画用紙にマジックで書く。
写真を貼る。
ちょっと味気ないなぁなんて思いませんか?

会社活動はとにかく「本気」でやることに意味があります。本気で本物の会社を目指すのです。
このポスター作りの時点から、会社活動は始まっています!

このポスターはいわば
会社のシンボル
なんですね。

なので、個性を出して、目を惹くポスターにする必要があります。
こんな感じです!


そして、後ほど説明する株主総会で「優良会社」に選ばれると、
このポスターに会社メンバーの一人一枚、好きなシールを貼ってもらえます。

ポスターのどこに貼るかも、メンバーの一人一人に聞いて、好きな場所に貼ります。

これが大きなモチベーションになります。

なので、ポスターは大事なんですね。

どんなポスターにするか、どう役割分担をするか。このポスターづくり自体が、会社活動として、メンバーと協力する練習になるんですね。

会社のイメージや活動内容から、アイディアを出し合い、デザインを決定します。

その時に、インターネットで「係活動ポスター」などと検索するとカラフルで個性豊かなポスターが出てくるので参考になります。


2.会社活動の醍醐味 『企画』


さあ、ポスターが完成し、いよいよクラスを盛り上げるために、「企画」を考えます。いくつかカテゴリーごとに分けて、解説していきますね。

・会社活動企画編①「場所・時間確保」


企画をする場合は、時間や場所の確保が必要になったり、バッティングすることがあったりするので、私にこんな申請書を出してもらっています。

このように、子どもたちがいつでも取り出せるようにして置けるといいです!

企画書を出すときに参考にするものとして、

・月予定表(学年だより、短縮日課かどうか。行事があるかなど。)
・休み時間の配当表(我が校は大規模校のため校庭が2日に1回なのです…)
・特別教室配当表

を教室掲示しておきます。この表を見て、子どもたちは日程や場所を決め、申請書を通して、担任と交渉するのです。

「いつできますか?」
ではなく、
「○日の何時間目に○分間、○(場所名)で、○という企画をしたいのですが、時間と場所の確保をお願いできますか?」

というようにしたいんですね。
場所や予定のことまで自分たちで考えて企画してほしいんです。
これは、大人でも必要な力ですよね

担任は、この申請書を企画したい週の前の週の水曜日までに提出してもらい、
木曜日の放課後に1週間の予定に組み込み、作成します。

1週間の予定については、こちら。


そして、金曜日に子どもたちへ配布します。
この見通しを持つのも大事です。
「いつ、どこで、何分の時間を使うのか」

そのためにも、あらかじめ告知しておくことが、担任の役割だと思います。

・会社活動企画編②「内容」


企画の内容についてですが、はじめは我々大人も、子どもたちも
「会社名」に縛られがちです。

例えば、マジック会社だったら、マジックを披露する。
お笑い会社だったらお笑いを披露する。
イラスト会社だったらイラストを描く。
のように。

それがやりたくて会社を作ったのだから、それはそれでいいでしょう。
しかし、そのまま続けていると、「マンネリ化」が起きます。

企画のネタが無くなっていくんですね。
そして、他の会社の企画や株主総会を見ているうちに、
「会社名」とは関係のない企画もやりたくなってくるんです。

その時に「会社名」が足枷になってしまってはもったいないですよね。

なので、企画の内容は時間が経つにつれて多様化していきます。
例えば、お笑い会社が鬼ごっこを企画したり、ギネス会社が椅子取りゲームを企画したり…

そして「会社名」を意識した内容と、遊び要素がミックスされた
その会社オリジナルの企画
もできたりします。

過去には、生き物会社が「生き物マネリレー・生き物マネだるまさんが転んだ」
などを企画していました。(二速歩行の動物が速い笑)

イラスト会社が、「イラスト早描き選手権・黒板早がきリレー」を企画していました。(「うまいで賞」と「面白いで賞」を作っていました笑)

会社活動の目的は
「自分たちでクラスを楽しく盛り上げること」
なので、そこにどの会社も関係のない企画はしてはならない、というのはおかしいですよね。

実際の会社も、異業種のことにチャレンジしている例も増えてきていますよね。
不動産会社が老人ホームを経営したり、食品メーカーがおもちゃを作ったり。

極端なことを言えば、メンバーの総意であれば、会社名を変えてもいいわけで。

「クラスを楽しくする・居心地が良くなる・盛り上がる」
という視点で、内容を考えていきたいですね。

・会社活動企画編③「準備」

さて、実際に企画をする前に、みなさんなら何をしますか?
「準備」と一言で言っても、子どもたちはわからないんですよね。

申請書を出す段階で、考えてほしいことは、

・企画の目的(クラスのためになっているか)
・企画後にみんなからどんな声が聞こえたら成功か?
 (成功イメージを先に持っておく)
・タイムスケジュール
・役割分担

です。
特に後半の二つは、検討が甘ければ、申請書を出す時に
突き返す
こともあります笑

はじめのうちは、とにかく
「計画→活動→振り返り→改善」のサイクル
を回したいということもあり、質より回数ということで、あまり突き返しませんが、3回目くらいの企画から、この準備段階での甘さは指摘するようにしています。

具体的にどんなことを検討してほしいかというと、
「企画のはじめから終わりまでイメージができているか」
です。

まず、はじめの説明はどこで誰がするのか。
具体的に校庭だとしたら、校庭のどこに集合をするのか。
その集合場所を伝えるのは、教室のいつのタイミング?
チーム分けはどうする?ルールは?いつ、どのように伝える?
質問に対してはいつ回答する?どんな質問が考えられる?
水飲み休憩は入れる?何分後くらいに?
何回戦やる?何分で回す?
必要なものは?先生にお願いすることは?ライン引き等は必要?
トラブルが起きたら、誰が対応する?
見学はOK?見学者も楽しめる工夫は?途中から入るのはOK?
参加者側でお休みが出た場合は?
企画者側で、担当者が休んだ場合は誰が代わりをする?
活動が終わった後、どこに集めて、何を誰が話して終わる?
教室への戻し方は?
などなど。

いつも私が見ている視点は、今パッと思いついただけでも、これだけあります。

実はこれ、私たち教員が普段意識していることなんですよね。
授業や校外学習、行事の指導など、上記のことを考えていますよね?

企業でも、何かのイベントを企画するときは、必ず上記のことは考えていますよね。

それは、子どもたちが企画をする会社活動でも同じです。

本物に近づけるためには、子ども扱いせず、ここまで任せてみることが大事です。

そのためには、教員側が失敗は成功につながるためのステップであると、
見通しを持って見守る
ことが大事なんですね。

もちろん、子どもたちは、はじめはなかなかできません。
しかし、振り返りをし、回数を重ねるごとに、上手になっていくんですね。

この企画力こそがまさしく、
「これからの社会に生きる子どもたちに必要な力」
ではないでしょうか。


・会社活動企画編④「振り返りサイクル」

さあ、企画が終わりました。
私たちが何もしなければ、子どもたちは次の企画を考え始めるでしょう。

ちょっと待ったぁーーー!!

やらせっぱなしは、とてももったいないです。

ここが一番の成長ポイントなんです。
振り返りです。

企画が終わった後、時間を見つけて、私は会社メンバー全員を呼びます。

そして、
「企画してみてどうだった?」
とざっくり聞きます。

様々な意見が出ます。
「なかなか良かった」「時間足りなかった」「ルールが伝わってなかった」「参加者が少なくて悲しかった」など。

そして簡単に話を聞いた後、
『今回の企画で「良かったところ」と「改善できるところ」を紙にまとめておくと次にいかすことができるよ。やってみたら?』
なんて言います。

ここで大事なのは
・必ず良かったことも書くこと。
・振り返りを強制はしないこと。
です。

何も言わずに振り返りをすると、悪いことばかりに注目してしまうものです。
そっちの方が見つけやすいので。
でも、そうするとただの反省日記になり、辛いです。続かないです。

なので、無理矢理にでも「良かったこと」は書く習慣をつけます。
回数を重ねるうちに、「良かったこと」が増えていき、企画に対してポジティブな感情が芽生えてきます。

振り返りを強制しないことも大事かと思います。
必要感がない振り返りは深まりませんし、むしろ逆効果です。

ただ、振り返りをする良さは伝え続けますし、勧めもします。

振り返りをすることで成功体験をすると、自然と振り返りの良さに自分たちでも気付き、勝手にやり始めるようになります。

こうなれば、教員は積極的に介入せず、見守り中心でも、自分たちで勝手にPDCAサイクルを回して、自走していけるようになります。

このサイクルを回すことや、振り返りの大切さは、この会社活動以外でも伝えていきます。
主に「けテぶれ」や「振り返りジャーナル」ですね。
実践と実践がつながると、グッと深まりが出ますね。

それらについても今後記事を書いていきたいと思います。

3.終わりに 

会社活動第二弾、「企画編」お読みいただきありがとうございました。

まさか3回に分ける壮大な記事になるとは…笑
自分の中で他の人の受け売りではなく、こだわりを持って深めてきた実践
にできてきているからこそなのかな、なんて不遜ながら思っております。

ここまでお読みになった方は、

・どうやって活動時間を生み出しているの?
・動かない会社ってないの?
・そろそろ株主総会について教えてよ!

なんて思っていることでしょう笑

次回はこのあたりについて、書いていきます!

お読みいただき、ありがとうございました。
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