広域通信制高校を選ぶ際に気をつけるべき点…スクーリング日程、会場、アクセスはしっかり確認すること!
子すずめは現在学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校の高1生で、某キャンパスの通学コース生です。途中からの転入ではなく、高校生活最初からN高生である「新入」で7期生です。
去年、色々と深~く吟味した上で、N高の通学コースを第一希望として、入学しましたが、「イメージしていたのと、話が違うじゃないか!」という点は幾つかありました。
そこで、これから通信制高校を進学っ先と考える人へのアドバイスとして、「話が違うじゃないか!」という不利益を被らないために、入学前から通信制高校のアドミッションオフィスに確認しておくべきことを書いてみます。
広域通信制高校を希望していて、お子さんが[外に出ることに困難がある]タイプの子の場合、[不慣れな場所に1人で行くことが難しい]という場合、注意してほしいポイントは…
スクーリングの日数、会場、会場までの交通機関
その通信制高校は何期制なのか?前後期制なのか、三期制なのか、クォーター制(四半期制)なのか。
1期につき何日スクーリング(登校)しなければならないのか?そのスクーリング(登校)日数は連続した日程なのか、ポツポツと単日で○日間と指定されるのか?
宿泊を伴わずにスクーリング(登校)会場に行くことができるのであれば、あまり気にしなくてもいいのですが、通信制高校の本校やスクーリング専用会場から遠く離れたところにお住まいの場合は、スクーリング(登校)日数に加えて、前泊後泊も必要な日程かもしれません。1人でスクーリング先へ行くことが困難なお子さんの場合は、同行する保護者とお子さんと2人分の交通費、宿泊費がかかることをお忘れなく。
もしあなたの子女が海外在住で日本の広域通信制高校に属していたと仮定して、スクーリング(登校)日程の規定が4日間だとして、連続した4日間で済むのか、2日は連続日程であとの2日はポツポツと単日だったとしたら…日程調整が面倒くさくないですか?何日間、帰国しておればいいんじゃい?!と叫びたくなりませんか?
比較的自由に履修科目を選べる通信制高校の場合は、その高校が指定する「標準履修科目」以外の科目を履修選択した場合に、スクーリング日程が変則的になる可能性があります。
また、開校して日が浅い通信制高校の場合は、スクーリング会場が貸会場(スクーリング期間中のみ貸会議室を借りて対応する通信制高校もある)だったり、諸般の都合で今まで使用して来たスクーリング会場を移転する場合もあり得ます。慣れた場所でないとなかなか適応しづらいタイプのお子さんの場合は、1年次にA区のスクーリング会場、2年次にはB区のスクーリング会場…とスクーリング会場が年次ごとに全く違う場所になるリスクもあります。(もちろん、開校して年数を経過した通信制高校でも建物建て替えのためなどの理由でスクーリング会場が変更になる可能性もあります)なので、場所が変わると順応しづらいタイプのお子さんが通信制高校へ入学希望の場合は、その通信制高校の学校本部に、「スクーリング会場は今後3年間は不動ですか?賃貸契約の絡みや建物のリフォームなどの関係で、いきなり次年度からスクーリング会場が別のところになったりしませんか?」と詰め寄って聞いておいた方がいいかと思います、お子さんの混乱を最小限にするためにも。
それと…最近、通信制高校を設立した法人が(少子化のためなのか?)[廃校になった公立の学校の校舎]を自校のスクーリング会場として用地取得して運用する事例がポツポツあるように見受けられます。
都会の中の貸会議室がスクーリング会場である場合は、公共交通機関でのアクセスが便利(だからこその、貸会議室なんだけどね)ですが、[廃校になった公立の学校の校舎]を通信制高校の学舎として購入して運用している場合は、廃校になるような子どもが少ない地域の学校なので、公共交通機関が整っていない可能性が大いにあります。おそらく通信制高校の本部が最寄り駅や、そこの繁華街の中の宿泊施設から通学のためのバスをチャーターして送る有償サービスを提供してくれることとは思いますが、保護者さんがお子さんと同行する場合に保護者が子どものスクーリング期間中に暇をつぶせる場所はあるのか、わかりません。お迎えバスに乗り遅れた場合にはどう対応すればいいか、最寄りまで行くバスはあるのか?バス所要時間は何分ほどか?バス運賃は?最寄りバス停からスクーリング先までは徒歩何分か?あるいは最寄り駅や宿泊先からタクシーでスクーリング会場まで走らせた時、所要何分で何キロで、どれくらいのタクシー代がかかるのか?などなどは、確認しておかねばならない事項です。
私個人は、廃校の有効活用として通信制高校の校舎に転用するって、資源の活用の点でも、その校舎を残すという点でも、素敵だなあと思うのですが、(実際、廃校になった高校の同窓会事務局を校舎内に受け入れている通信制高校、AIE国際高校を見学させてもらったことがあるので、AIE高校の懐の広さがステキだなあと思ったのですが)交通アクセスはそんなに良くなくてね…。保護者が同行する場合でも、都会から来た保護者であれば、レンタカー借りてその辺を運転して送り届けて、スクーリング中はその辺をドライブして時間を潰す…っていうことができない可能性もあるし。(そもそも車に乗り慣れていない運転が苦手なペーパードライバーかもしれないし)スクーリングでその地を訪れた通信制高校の生徒や保護者がちょっと観光したり、生活体験したりできる[何らかの観光産業、観光資源]があるといいなと思うので、「廃校→通信制高校転用」のエリアの地元の皆さんには年に数日だけやって来る通信制高校の生徒や保護者をその地元のファンに取り込むべく、「暇つぶしスポット」などを開業するなどしてくれるといいなと思います。「廃校→通信制高校転用」のエリアの地元の皆さん、地元活性化、頼むよ!
…ということで、通信制高校だからといって日本全国どこの通信制高校でもいいじゃん!と安易に選んで所属するのではなく、自分の家からスクーリングに参加しやすい環境かどうかを今一度、吟味して広域通信制高校を選んでください。
ちなみに我が家の場合は、スクーリング会場まで何とか宿泊を伴わずに行くことができるからこそ、N高を選択しました。N高だと前期1回後期1回の年2回、約4日ずつ、つまり卒業までの3年間の間に全6回、約24日のスクーリングがある勘定となりますので…。2年次に必須参加のうるま本校スクーリングには移動と宿泊を伴うけれど、あれは[修学旅行の代替]とカウントしているので是と考えています。それ以外の5回分のスクーリング時に交通機関予約と宿泊を伴うのは[経済的、時間拘束的にちょっと面倒くさい負担]だと私個人が考えているので、老婆心ながらご助言一筆申し上げました。