"I'll Be Home on Christmas Day"(48WPM) Elvis Presley の Official Lyric Videoシリーズ=英語教材のお話(その20)=
エルヴィス・プレスリーがこれほどクリスマスソングを歌っているなんて知らなかった
英語にまつわる話のところで、エルヴィス・プレスリーとクリスマスソングの話をして、"Holly Leaves and Christmas Trees" を紹介しました。
今回クリスマスの時期に初めて一気にプレスリーのクリスマスソングを聞いてみて、とりわけ印象深かったのが、ビング・クロスビーのカヴァーである "I'll Be Home for Christmas" と "I'll Be Home on Christmas Day" 。前者はこちらで紹介しましたが、後者は、カントリー音楽の要素が強く、ジョージアやテネシーといった具体的な地名が歌われることで、郷愁や故郷への深い思いを呼び起こさせてくれる歌であると感じました。これもプレスリーがつくった歌ではありませんが、1971年のクリスマスアルバム "Elvis Sings the Wonderful World of Christmas" でエルヴィスによって初めて歌われました。"I’ll Be Home on Christmas Day"には、主人公の葛藤と、クリスマスに家に帰りたいという切実な願いが込められています。
"I'll Be Home on Christmas Day"という歌の意味を少し解説すると
"On the hills of Georgia"は、「ジョージアの丘の上で」ですね。
"Across the plains of Tennessee"は、「テネシーの大平原を越えて」。
"I've seen and I've done most everything"は、「俺はほとんど見たしやってきた」。"That a man can do or see"は、「男が見てやれることはほぼすべて」ということ。
"If I could only borrow"は、「もし俺がひとつだけ借りることができるとしたら」。"One dream from your sleep"は、「君の眠りからひとつだけ夢を」ということ。
"I'd be on that train tomorrow"は、「明日あの列車に飛び乗るだろう」。文法的にいえば、これは仮定法過去になり、現在の願望をあらわします。I’dは、I would ですね。
"I'll be home on Christmas day"は、「クリスマスの日には俺は必ず帰る」ということ。will は意志をあらわします。would と will はニュアンスがかなり違いますから、早めに習得しておきたい事項です。
"It's been so many times before"は、「これまで何度もそうだった」ということ。
"She left that candle burning"は、「彼女はあのキャンドルを灯したまま残していった」と、ここでは過去形が使われています。時制のニュアンスは早めに習得しておきたいところです。
"Oh, too many tears had fell"は、「ああ、あまりにも多くの涙が流れた」と、過去完了を用いて、過去の長い期間を暗示しています。
"My soul fills with yearning"は、「俺の心は切なる思いでいっぱいだ」ということ。
"If I had sense at all I'd just be on my way"は、仮定法過去で、現在の願望をあらわしています。「もし俺に少しでも分別があるなら、ただ家に向かうだろう」といこと。
"Be on that train tomorrow Be home on Christmas day" は、仮定法過去の片われで、「明日にはあの列車に乗って」「クリスマスの日には故郷に帰るんだ」という願望をあらわします。
"Everytime I think about her"は、everytime はwhenever のような接続詞のはたらきをしています。「彼女のことを思うたびにいつも」ということ。
"All the love I left behind Memories still linger"は、「残してきたすべての愛と思い出がよみがえる」ということ。
"In my troubled mind"は、「もやもやした悩みの中で」ということ。
"I could set aside my pride"は、「俺のプライドは捨てて」。could は横に置けないかもしれないが置けるかもしれないと、置ける可能性を若干低めています。just は「ただ」をあらわす強意用法です。
全体に主人公の葛藤が感じられます。
"I'll Be Home on Christmas Day" の WPM は48WPM
さて、高校生のみなさんのために、"I'll Be Home on Christmas Day" の WPM (1分間の語数)をはかってみました。
全語数が166語。時間が3分30秒。WPMは、48WPMで、第一段階でした。