"How to Understand Native English Speakers: Advanced Listening Skills" (113WPM)English Speaking Successシリーズ=英語教材のお話(その37)=
本日、紹介する教材も、YouTube です
YouTuber の英語講師の方々を紹介するのもアイデアかなと思いつき、優秀なYouTuber の方々の紹介もしていこうかなと考え、先発は、YouTube で人気講師のジルさんに、二番手は、キース先生にしました。
縮約法、リンキング、弱音と強音、センテンス・ストレス、一語一語のすべてを理解しようとせず内容を追えなどの授業を紹介してきました。
今日の授業はチャンクス。単語と単語のかたまり、まとまりの語句というイメージでとらえてもらえれば大丈夫です。
キース先生のチャンクスの授業で取り上げられているチャンクス
キース先生が授業で取り上げているチャンクスの例は、たとえば、以下のチャンクス。
a cup of tea は、一杯のお茶という意味ですね。それで、これが my cup of tea となると、「私のお茶」となり、not my cup of tea と、否定形でよく「私の好きなもの」「私の興味のあること・もの」「私の得意なこと」という意味になります。
母語話者にとって慣れているチャンクスの母語話者の発音のしかた
高校時代の自分はこれらを、いわゆる「熟語」として覚えました。でも今から思えばそういう勉強の仕方はあまりよくないですね。
今日は言語文化のお話ではないのですが、ご承知のようにイギリスは紅茶文化ですから、 a cup of tea はイギリス発祥の言い方だと思います。
ちなみに、これも高校生のときに習った記憶のある a piece of cake は、文字通りの意味は「ケーキのワン・ピース」で、それが派生して、「朝飯前の簡単なこと」という意味になります。ケーキが、「簡単」で「楽しい」ことから、派生したようで、こちらはアメリカ英語発祥のようです。
それで、今日のお題のチャンクス。
そうした日常的な表現なので、母語話者は当然慣れている。いわば自動化されている。そして慣れているからこそコアな意味から豊かに派生して慣用表現にもなるわけですね。それで、さらに慣れているからこそ、いわば省エネされた発音の仕方になるわけです。
この母語話者にとっては省エネ化された発音の仕方になるというところがポイントだと思います。というのも、母語話者でない私たちにとっては、紅茶文化などとは文化的に隔絶している。それで、それが省エネ化された発音となったら、ますますわからなくなるという悪循環が生まれてしまいます。
この辺に外国語のむずかしさがあるのだと思います。
助動詞系チャンクとも言うべき文法的チャンクは結構むずかしい
それで、キース先生がこうした用語を使っているわけではないのですが、さらに難しいのが、助動詞系の省エネ発音です。
文法でいう助動詞系を言語学習的になんとか学んだ私たちは、それを覚えるだけで精一杯で、助動詞系の発音が省エネ化されるなんて想像もつきません。
でも、こうした助動詞系は、日常的に使われるため、いわば自動化されてしまうわけですね。
それで発音も変化してしまう。
母語話者にとって、助動詞形は自動化され、省エネ化されて発音されるため、私たちには難しい
本授業で例文にあげられているわけではりませんが、should have done something は、「(しておらず)しておくべきだった」という意味になりますが、shoud have done と、わたしたちは、(単語もスペースが置かれていますし)バラバラなものを組み立てて、「結局、これってどういう意味なの」「結局、したの、してないの」なんて、言語学習的に考えます。実際、高校生のときの私はそう考えていました。数学的に、論理的に、学ぶしかない。
でも、母語話者は、このフレーズ(今回のキース先生の授業でいうチャンクス)は、自動化され、should have done something なんて、バラバラに発音するわけもありません。スペリングも should've done something と綴られ、発音も省エネ化されるということになります。まさにチャンクスです。
キース先生の助言
授業の最後のほうで、リスニングに関するキース先生の助言がありますので、それを載せておきますね。
今回のキース先生の授業のスピードは113PM
前回の授業のWPMは、130WPM台でしたが、本授業の最初の5分間の総語数が562 語なので、今回の授業のWPMは113 WPMになります。
つまらないと思った人は別の教材を探しましょう
よい教材であっても、かったるい、つまらないと思えば、あなた向きではありません。そんな教材はさっさと捨てて、自分にあった教材を選びましょう。