"Basic English – How and when to use LOOK, SEE, and WATCH" (110WPM)Learn English with Gillシリーズ=英語教材のお話(その13)=
本日、紹介する教材も、YouTube です
YouTuber の英語の講師の方々を紹介するのもアイデアかなと、前回、YouTube で人気講師のジルさんを紹介しました。
ジルさんの授業を提供しているengVid.com のことよくわかりませんが、今日はそのジルさんの適当に選んだ動画の第二弾。
look / see / watch の言語指導は日本語でやったほうがわかりやすいかも
もしあなたが英語を学び始めた中学生だとしたら、lookも、watchも、seeもノートや単語帳に「見る」と書くかもしれません。それは仕方のないことです。でも、なぜ、同じような意味の英単語があるのかと疑問に思う中学生は見どころがあります。その違いは何かと考え始める人はさらに見どこがあります。そう思って、辞書を引いて、それぞれの説明を、速読してイメージをつかもうとする中学生はさらに見どころがります。
ただ初級者への look / see / watch の言語指導は、日本語でやったほうがわかりやすいかもしれませんね。
「見る」の御三家、look、see、watch
実は「見る」のたぐいの英単語は、glance、peek、glimpse、gaze、stareなど他にもたくさんあります。ただし御三家といえば、なんと言っても、look、see、watch。
それで、lookのコアな意味といえば、方向を変えるのですね。下を向いている生徒に、「(こちらの方向を向いて)見て」と言いたい場合、lookしか最も適切です。watchは、「(動いているモノを)見る / 観察する」の意味です。seeは、自分から見ようとするより、向こうから「目に入ってくる」感じ。そして、seeの「見える」は「わかる」に通じています。だから、「わかった」は、"I see."となるわけですね。
語彙のもっている意味を認識する作業は、彫刻刀をもって時間をかけて彫刻をつくるようなもの
そもそも言語間で距離の離れている英語と日本語とでは、英語A=日本語Bにはなるはずもありません。ですから、そもそも、英単語帳作成で、日本語の意味を書くだけでは不十分なのです。
名詞としてしか使われないのか。動詞にもなるのか。逆もあって、ある動詞が、名詞にもなるのか。名詞なら、数えられるのか。数えないのか。抽象名詞だけど普通名詞にもなるのか。
どのような語の組み合わせなら親和度が高いのかといういわゆるコロケーションも大切です。
こうして、単語のもっている属性を知らないと理解もできませんし使うこともできません。
以前にも書きましたが、単語は、基本的な意味から、派生して、多義性を得ます。これは、「言語活動」が展開される中で、表現として豊かになり、それが「言語」として定着するものは定着し、今度は、その定着した「言語」をコマとして用いて、創造的「言語活動」をおこなうというように、言語と言語活動とは、元来、相互媒介的に統一された関係にあります。
外国語習得としての語彙習得は、こうして、彫刻刀をもって時間をかけて彫刻をつくるようなものではないかと思います。まさにこれは認識過程なのです。
ジルさんの話すスピードはだいたい100〜110WPM
今回はキチンと計測していませんが、今回の動画の2分目から3分目への1分間の字幕を数えてみたら110WPMでした。前回は約100WPMでしたので、ジルさんの話すスピードはだいたい100から110WPMだと思います。
ジルさんは語彙も意識して制限しているようですが、「故意の」「よく考えた上での」というdeliberate や、その副詞 deliberately は高校1年生には聞き慣れない語彙かもしれません。でも基本的にジルさんの説明はわかりやすいほうだと思います。たとえ look/ watch / see の内容が身につかなかったとしても、ジルさんの説明を聞いているだけで、無自覚でも、あなたにとって、英語の言語活動に慣れる過程そのものになっているわけです。
知らず知らずのうちに英語の言語活動に慣れることが期待できるというわけです。
つまらないと思った人は別の教材を探しましょう
よい教材であっても、かったるい、つまらないと思えば、あなた向きではありません。そんな教材はさっさと捨てて、自分にあった教材を選びましょう。