ジェーン・スー『生きるとか死ぬとか父親とか』(2018)
■2021年5月の読書。
■いつも楽しく拝聴しているポットキャスト番組「over the sun」パーソナリティ、ジェーン・スーさんが書いた、主に父親と家族についてのエッセイ。
■まず、構成が良い。「この人はタダモノじゃないな」と予感させるお父さんとのやりとりを綴った面白父娘エッセイなのかと思えば、読み進むにつれて徐々に明らかになる家族の黒歴史。そのクライマックス「小石川の家1・2」は悲しい件だったけれど、それはあくまでも過去のこと。今の二人は前を向いて(という表現はスー