コロナ下で進む優勝劣敗
コロナ下では露骨なほどに優勝劣敗が進む。
今年4-6月の世界の自動車市場最悪期、同業他社が存続の危機さえ迎える中、トヨタは余裕の黒字確保である。
任天堂は、ニンテンドースイッチのヒットに加えて世界的な巣籠り特需もあり、驚異的な好業績だ。個人的には、相変わらず、スイッチのあつ森セットとリングフィット、当選しません。(本日も、ビックカメラの抽選に応募中。)
一方、インバウンド需要とトラベル需要消失の直撃を受けた資生堂は2020年12月期は220億円の赤字予想。世界的にリモートワークが進み、また、日本では再び不要不急の外出自粛になりそうななか、化粧品市場は先が見えない。
コロナ危機で企業の序列が大変動している。
将来期待を含めた時価総額でみると、どれだけ大きな変動なのかがさらによくわかる。ニトリがイオンを上回り、シマノが有力自動車会社を抜き去ったことに驚かれる方も多いのではないだろうか。
任天堂(6.5兆円)>三菱UFJ(5.6兆円)
シマノ(2.2兆円)>スズキ(1.9兆円)、日産(1.6兆円)
ニトリ(2.3兆円)>イオン(2.2兆円)>三越伊勢丹(1961億円)
サイバーエージェント(7611億円)>電通(7447億円)
( )内金額は8月6日終値ベースの時価総額
コロナ禍では人との接触を抑える「ネット」と、巣ごもり対応の「日用品」の優位が鮮明になった。典型的なのは広告事業が主力の電通グループとサイバーエージェントの逆転。ネット広告に注力するサイバーは、インターネットテレビ「ABEMA(アベマ)」も有料登録者が急拡大し、「巣ごもり需要」をとらえている。輸送機器では、「3密」回避で通勤やアウトドア用の自転車販売が伸びるとの思惑からシマノがスズキや日産自動車を上回った。インバウンド急減が響く百貨店大手とホームセンターが時価総額で競り合うようになったのも、コロナだからこそ起こっている光景といえる。(日経8月6日記事)
時代は激変期を迎えている。個人も組織も先を見据えながら、自らを変化させていく必要がある。