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日本4-6月期GDP、年率マイナス27.8% 過去最悪も今後は回復軌道に

4-6月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比7.8%減、年率換算では27.8%減と予想通りの大幅な落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための4~5月の緊急事態宣言に起因する需要収縮が影響し、リーマン・ショック後の09年1-3月期(年率17.8%減)を超える戦後最悪の下落だ。

前期比7.8%減の内訳をどの需要がGDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、国内需要が▲4.8%、純輸出(輸出-輸入)が▲3.0%と約4割相当が純輸出の不振に起因する(輸出が2割減と大不振)。世界経済が振るわなかった影響を受けたということになる。

但し、米欧と比べればましだ。4-6月のGDPについては、内需が激減したことで、米国は32.9%減、欧州は40.3%減(いずれも年率)だ。日本の内需の場合は緊急事態宣言といっても米欧のロックダウンとは経済封鎖の程度が違う。また6月は一時的な要因だが「10万円給付」の効果で消費は耐久消費財を中心に決して悪くなかった。

7-9月期は反動で13%程度のプラス成長に転じるとの見通しである。むしろ、『4-5月の最悪期は過ぎて6月以降は回復軌道にのった』と前向きにとらえるべきだろう。感染拡大がひどい状況にならなければ、外食・旅行・イベント系以外の経済活動は何とかなる。『新しい生活様式』関連の需要もどんどん出てくる。

今後は日本人一人一人の「モラル」と「心の持ちよう」が問われるようになるのではないか。(ちょっと意味深か・・・。)

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