グロース投資は常在戦場
【まえがき】
直近のマーケットでは、金利上昇に反応して年初来パフォーマンスの優秀なグロース株が下落ぎみです。
このような時こそ大局観と心構えが成績を左右しうると思ったので、2021年のブル相場と2022年のベア相場の両方を経験した私の考えを記しておきます。
【グロースが圧勝するマーケット】
私が投資を始めたのは2021年3月でした。
この時のマーケットのキーワードはReopeningでした。
経済再開による景気拡大が全体的に株価を押し上げ、パンデミックによるITビジネスの活況がグロース銘柄を人気化させました。
エキサイティングなストーリーの銘柄に集中投資していたARKというファンドが1年で1000%くらいのリターンを出し、代表のキャシー・ウッドがレジェンド投資家として崇められていました。
【カッコつけの投資】
体感ですが、習熟していない人ほど目新しい技術への投資を好みます。
市場の熱気に陶酔していた私も例にもれず、高い成長率を誇ったSaaS銘柄やTSLAやGAFAMといったミーハー全開なポートフォリオを組んでいました。
趣味の悪い金持ちがブランド物で着飾るように、グロース銘柄で身を固めることがハンサムだと思っていました。
【自惚れと大敗】
「潮が引いたときに、初めて誰が裸で泳いでいたかわかる」という投資格言があります。
先述の通り、私は素っ裸のフル勃○で遊泳していました。
インフレ懸念で市場全体のセンチメントが悪化し、ハイグロース株が次々と決算をミスしだしたとき、私は大きな損失を出しました。
FRBのスタンスがピボットするというグロース優位を覆す明確な転換点があったのですが、新しい技術を信じる自分が間違っていると認めたくない気持ちが損切を遅らせたのです。
【グロース市場という戦争でサバイブする術】
私自身がこの失敗から学んだことは、グロース株のマーケットはバトルロワイアルだということです。少しの迷い、慢心、自惚れが致命傷につながります。
一度でも決算をミスしたグロース株は長期にわたって見放されますが、決算が良いか悪いかを事前に把握することはできません。
2021年に人気だった銘柄のチャートをみれば、ガチホが救われないことが分かると思います。
ZM、DOCU、U、PLTR、AFRM、、、枚挙に暇がないほどに沢山の例があります。
値動きの激しい個別株において、ギャンブル性を完全に捨て去ることは出来ないのです。
ポートフォリオの小さい部分で、良い決算が確認されたのちに買い、一度でも決算ミスが確認されれば迷わず成り行き注文で即売り。これを徹底するのが無難です。