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強気相場は後半段階にあるとMorgan StanleyのAndrew Slimmon氏 (25年2月15日)

【動画】

【概要】
この動画ではMorgan StanleyのAndrew Slimmon氏が、強気相場がすでに後半段階に入りつつあると分析し、投資家のマインドや資金の流れ、企業の業績などの観点から市場の状況とリスク要因を解説しています。

【話者のプロフィール】
Andrew SlimmonはMorgan Stanley Investment Managementのシニア・ポートフォリオ・マネージャー。米国株式を中心とする運用チームを率い、30年以上の投資経験がある。市場サイクルを踏まえた戦略的なアプローチで知られ、各種メディアへの出演やレポートで定期的に見解を示している。

【動画の結論・要点】(詳細は後述)

  • 2022年の約25%の調整を経て、強気相場の典型的なサイクルが進行し、すでに後半に突入している。

  • 個人投資家の資金流入が顕著で、投資家心理が楽観的な水準へ向かいつつある。

  • 一部のハイベータ株(株価変動が大きい銘柄)や赤字テック株などでバブル的な動きが見られる兆しがある。

  • まだ完全な「陶酔段階」ではないが、その入り口に近づいている可能性がある。

  • FRB(米国連邦準備制度)の利下げペースが緩やかであるほど、相場の伸びは長期化するが、急激な利下げは逆に相場の最終局面を早める可能性がある。

【動画の詳細】
このインタビューでAndrew Slimmon氏は、2022年に株式市場が約25%下落したことで大きく調整したが、これは典型的な強気相場のプロセスにおける「大幅な調整局面」だったと説明しています。株価が大きく調整した後の初期段階では、リスクを取らずに安全資産(リスクの低い金融商品)に資金を置こうとする投資家が多く、実際に米国では8兆ドル(約800兆円)もの資金がマネーマーケット・ファンド(短期金融商品)に滞留していたと述べています。

しかし、その後の強気相場のサイクルが続く中で、投資家たちは徐々にリスク資産へ資金を移し始め、特に今年に入ってからは株式への流入が目立っているといいます。最初の2年ほどは「なぜ株式を買うのか。定期預金やマネーマーケットで5%取れるではないか」という声が多かったのに対し、現在では「株式を保有せずに高金利商品だけに預けておくのは機会損失だ」という声に変化してきたと強調します。

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