004: 小遣い帳から家計簿を作る(1)
家計簿の様式を小学生の小遣い帳から変形して作って行きます。
1. はじめに
前回の家計簿note
家計簿は、現在自分が使っている様式と使い方を説明する方法もありますが、気づいた時にちょっとずつ変更していて最終形というものがないし、各自の状況の応じて様式も変更していくものと考えているため、その元ネタとしての「考え方」を説明することにします。
今回は、小学生の小遣い帳の様式から変形して、Googleスプレッドシートで、「小遣い」と「貯金」シートを作るところまで説明します。
Googleスプレッドシートの使い方は説明しませんが、sum(), if() 程度の関数しか使わないので、初級者レベルの知識で十分です。
2. 前提となる状況
いきなり最終形の家計簿だと複雑になるので、平均的な「夫の小遣い」を例に説明します。
小遣いは
・月3万円。
・弁当は自分で作るか家族が作ってくれる。その費用は小遣い外。
・外食費、本代、飲み代、趣味費、雑費といってものが管理対象。
さらに、
・小遣い専用の自分の銀行口座がある。
・口座には10万円の預金がある。
・銀行口座には小遣い専用のクレジットカードが紐付いている。
・スマホでSuicaやPayPayなどのQRコード決済も利用している。
・数千円を常に持ち歩くものの、決済はほとんどキャッシュレスである。
とします。
3. 小学生が使う小遣い帳を元に家計簿を作ってみる
インターネットで様式を検索してみると、項目はこんな感じになります。
・日付
・ことがら
・入ってきたお金
・使ったお金
・残り
これをそのままシートにするとこうなります。
家計簿の基本中の基本はこれだけです。
・この様式でずーっと下まで続きます。
・入ってきたお金と使ったお金をもれなく全て記述します。
・買い物の時、レシートは必ずもらいます。
・使ったお金はレシート単位に記述します。
・コンビニやスーパーの場合は店名を記述します。
・具体的に何を買ったかは必要に応じて記述します。
家計簿っぽく様式を変更します。
・「曜日」の情報も必要なので日付の後ろに追加
・「ことがら」を「摘要」に変更
・「入ってきたお金」を「予算」に変更
・「使ったお金」を「支払」に変更
・「残り」を「差引」に変更
・「備考」を追加
・予算の情報を先頭に追加
こんな風になりました。シート名は「小遣い」とします。
4. 財布の中の現金と整合性をとれるようにする
月初めに3万円を財布に入れて、決済を現金だけにするという方法もありますが、キャッシュレス時代においては、
・現金
・クレジットカード(ブランドデビットカード)
・Suica, EDY, WAON
・QRコード決済
などを複数使うのが普通です。
自動販売機でお茶を買うなど、現金決済の場合はレシートをもらえない場合があり、つけもれの可能性があり、それをチェックする目的で、家計簿と財布の中身を照らし合わせる仕組みを追加します。
・「現」 … 1なら現金でやりとり
・「別」 … 1なら予算と支払に関係ないやりとり
・「財布」 … 財布にある現金の金額
「小遣いシート」に反映するとこうなります。
5. 毎月の予算との差分を「貯金シート」に移す
繰越のお金をずっとあとまで引き継ぐこともできますが、月末で一旦「貯金シート」に移して、予算をリセットして運用すると気持ちもリセットできます。特に、最終的に赤字になった場合は、一旦貯金にマイナスを移しておかないとどの位お金を使ってよいかよくわからなくなります。
銀行に10万円のお金がある前提なのは赤字対処のためです。赤字の場合でもクレジットカードの支払いをしないわけにはいきません。赤字は将来の自分からの借金と考えて、優先的にリカバリーするように管理します。
「貯金シート」の項目は以下の通りです。
・日付
・曜日
・摘要
・貯金
・引出
・差引
・備考
貯金は論理的なものであり、現金、銀行口座、Suicaなどには直接ひもづきません。
(1) 月末で黒字の場合
「小遣いシート」
「貯金シート」
(2) 月末で赤字の場合
「小遣いシート」
「貯金シート」
6. まとめ
小学生の小遣い帳の様式から変形して、「小遣い」と「貯金」シートを作るところまで説明しました。
この形でも小遣い管理は十分できると思いますが、次回は、費目にわけて費目毎に管理する方法を説明します。
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