保育園への訪問支援(初回)
Q.言葉が出ない。癇癪もひどく、お友達との関わりも上手じゃかい。気になることは沢山あって、何からどう手を付けたら良いかが分かりません。
◎初回の訪問では様々な場面を見せていただき、お子さんの行動の原因や対応方法、優先順位を確認していきました。下記は訪問の記録です。「保育所等訪問ってこんなところを見てくれるんだ!」「こんなアドバイスをくれるんだ!」と思いながら読んで頂けると嬉しいです♪
訪問記録シリーズ/A-1
注意力
目から入ってくる刺激に注意が向き、行く先々でオモチャや人に目移りして近づいていく様子が見られました。
興味を持った物や人から目を放すことができず、声をかけても反応を示さない場面が多くみられました。
言葉の理解力
大人の呼びかけに注意を向けていても、指示に従うなどの反応を殆ど示しませんでした。
しかし、先生の指差しやジェスチャー、周囲の子ども達の動きなど、視覚的なヒントが追加された直後は行動に移すことができていました。稀に視覚的なヒントがない場合の呼びかけに機敏に反応することもあったことから、理解している単語にムラがあると考えられました。
言葉の理解力を高める方法
①『知っている言葉』を増やす
まずはAさんの視界に入り、目が合った後に≪単語≫で指示を出します。
行動に移せないようであれば、視覚的なヒント(物を提示する、指差して他児の動きに注意を向ける)を追加して、言葉と意味のマッチングを促します。
保育園の中で、常にこの順序を守ることは難しいので、「できる限りで。」と先生方にお伝えしました。
また、この関りよりも➂の取り組みの優先順位の方が高いことをお伝えしています。
気持ちの表出
気持ちは
大人⦅Who⦆に
アイコンタクト⦅How⦆で
伝えていました。
子ども⦅Who⦆に直接的に伝える場合は、
オモチャを奪う、叩く⦅How⦆といった
不適切な行動になっていました。
これは、子どもに気持ちを伝えたいとき、
タイミングよく目が合うことが無いため⦅Why⦆だと思われました。
気持ちの正しい表出方法
②子ども達への声のかけ方を知る
声を思うように出せないAさんへは、声で知らせることが難しいので『子どもの肩を軽くトントンと叩いて呼ぶ』方法から始めると良いと思われます。
今日は訪問支援員がモデル(手本)を見せています。
モデルの行動と、その直後の子ども達の反応を結び付けるためには、何度もモデルを示すことが重要ですので、先生方へモデル提示を続けて頂くようお願いしました。
運動機能
・滑り台の様子
子ども達が滑り降りて来るのを、下から見て楽しんでいました。
滑るよう声をかけると階段から上り、小さな滑り台を1度だけ滑ることができました。笑顔ではありましたが、自分から滑ろうとすることはありませんでした。
・階段の様子
手摺りを握って左足から降り、左足から昇っていました。
・雑巾がけの様子
両足の裏を着いて進むこと(ベアーズポジション)は難しく、膝を使って四つ這い前進しています。腰が反り、手を肩より前方に着き、腰を反った姿勢で行っていたことから、お腹の力(体幹筋力)が弱いことがわかります。
身体を安定させる方法
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