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国際試合でのユニフォーム交換で大切なのは思い出の等価交換

ロシアに多数のサポーターが渡航している。テレビ中継に映り込むブルーのスタンドを見るだけでも心強い。海外遠征に行く、または日本国内での国際試合に行くと、そこでは対戦相手のサポーターとの交流が生まれる。よほどの不運な条件が重なり合わないければ、そこに衝突はなく、互いの健闘をたたえ合う。片言の言語を駆使しながら、対戦相手の国の知っている選手の名前を挙げて笑顔を交わして記念撮影。そして、ユニフォームをはじめとするグッズ交換が行われることが多い。

観戦歴の長いサポーターは国際試合に交換用のユニフォーム等のグッズを持参する。日本では公式なユニフォームは高価だからだ。一方で海外のサポーターも、多くは最新の公式ユニフォームの交換を好まない。過去のユニフォーム、Tシャツ、練習着、そして、偽物ユニフォームが交換品として差し出される。このツイートのコロンビアサポーターが交換品として出したユニフォームも偽物か型落ちのようだ。本人が着用している柄と、デザインが微妙に異なるのが、この一枚の写真からでもわかる。

ベテランサポーターは安価なグッズを試合会場に大量に持ち込む。

以前は、港区にFIFAワールドカップが終わるとオフィシャルグッズを激安価格で販売するディスカウントショップがあった。私は、その店にオフィシャルグッズが入荷すると大量に購入し、次の大会までの期間中のグッズ交換のに備えた。FIFAワールドカップ2002日韓大会後に特に重用したのはオフィシャルグッズの法被だった。500円程度にディスカウントされた。これをスタジアムで「kimono」と説明すれば、Tシャツやユニフォーム等との交換をできた(唯一の例外はスペイン人サポーターで彼にとって2002年は忘れたい大会だった)。外国人には法被は着物の一種なので、大変喜ばれた。

アメ横には型落ちのユニフォームを激安で販売するロンドンスポーツがある。

とんでもない価格でオーセンチックユニフォーム等が販売されている場合もあるので、ここで海外遠征をするサポーターは事前にアメ横へ行くと良い。

グッズ交換で重要なのは価格のバランスではない。

先ほどの法被の例でわかるようにグッズ交換で重要なのは価格のバランスではない。また、そもそも各国によって販売されているオフィシャルユニフォームの価格が異なるので、価格のバランスを計り用もない。私個人の経験で珍しいものとしては「クラブチームのTシャツと大会ボランティアのユニフォームとの交換」という例がある。大会ボランティアをされていた韓国人女性からの申し出だった。価格にバランスを取りようがない。

国際試合でのグッズ交換で大切なのは思い出が等価交換であることだ。

国際試合でサポーターがグッズ交換を行う理由はいくつかある。双方に理由があり、そのバランスが取れていれば、グッズ交換交渉は成立する。
●日常生活では、なかなか手に入らないグッズを残す。
●体験した「対戦相手の国の文化」をグッズとして残す。
●交換相手と過ごした楽しい時間をグッズとして残す。

価格のことを抜きにして、どのようなユニフォームが海外のサポーターに好まれるだろうか。人気のありそうなユニフォームをピックアップして見た。

海外サポーターが交換したがりそうなユニフォーム

これから国際試合に応援に行く予定のある人は参考にして欲しい。

胸スポンサーが漢字

まさに日本ならではのユニフォームだ。このロアッソ熊本のユニフォームは外国人でも自分で書きやすい漢字が2文字。そして英文で読み方まで表示されているのが高ポイント。さらに、外国人の特徴として漢字は左右対称のものに人気がある。

なんとなく会話が弾む

国際試合でのサポーター交流は、楽しければ何でもありの雰囲気になる。正確な会話までは必要ない。相手が楽しく納得すれば良い。この、胸にハッピーターンとプリントされたアルビレックス新潟のユニフォームは会話を弾ませる。「このユニフォームは君の将来に幸運を呼び込む。なぜなら・・・。」などと説明すれば良いのだ。

和柄、下部リーグそして古都

国際試合に応援に向かうサポーターはマニアックな趣味を持つケースが多い。欧州や南米ではあり得ないデザインのユニフォームは人気が高い。この奈良クラブのユニフォームは日本の伝統的な柄を取り入れいている。しかも、4部リーグに相当するJFLのクラブでありホームタウンが1200年ほど前に都だったという価値も高い。

日本といえばアニメ

プロサッカー クラブのユニフォームでありながらアニメのキャラクターが描かれている。秋葉原人気が定着したように日本のアニメやイラストは外国人に人気があり、現代の日本文化の象徴となっている。

そして大人気のキャプテン翼

キャプテン翼の人気は日本国内にとどまらない。ヴィッセル神戸のルーカス・ポドルスキが大空翼と日向小次郎のイラストが入ったスパイクを着用していたように、世界各国で愛されている。これは出所不明の謎ユニフォーム。ロシア国内で各国のサポーターから大人気だそうだ。

どうでしょう。グッズ交換に役立ちそうな情報だったでしょうか。最後に、海外への遠征経験が豊かなサポーターの間で言われる格言を残しておきます。

「ワールドカップの準備はタイでしろ」

「サポーター3年生からの日本のサポ論」ではサポーターへのアンケート調査等を実施し、サポーターの行動様式や応援の考え方について解説しています。kindle端末がなくてもiPhoneやPCで読むことができます。


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