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海堀あゆみ理事の発案 2025−26WEリーグカップ グループステージにPK戦導入 1月と2月の #女子サカマガ

WEリーグ メディアブリーフィングで明かされた新たな挑戦

WEリーグは、また、従来のやり方を踏襲しない新チャレンジを行います。

試合の環境でPK戦に自信をつけてほしい思いからグループステージにPK戦を導入

WEリーグは2025年1月の理事会で2025−26WEリーグカップの試合形式を決議しました。グループステージは4チーム3グループのリーグ戦。引き分けをなくし、90分で決着がつかない場合は、PK戦を行う完全決着ルールとなります(延長戦は行わない)。従来の勝ち点3に加え、PK勝ちは勝ち点2、PK負けは勝ち点1が付与されます。

発案者は世界一をPK戦で争った海堀あゆみ理事

このアイデアは海堀あゆみ理事の発案。全会一致で可決されました。日本の女子サッカーが国際大会において良い結果を収めるため、日常的にPK戦を経験しレベルアップを図ること、リーグ戦と違った楽しみ方を提供することが狙いです。

海堀理事は、なでしこジャパン(日本女子代表)がFIFA女子ワールドカップ ドイツ2011を優勝した際のゴールキーパー。決勝はPK戦となりました。いわば、世界で最も緊迫するPK戦を経験した理事です。

発案理由と、練習と試合の違いについてメディアブリーフィングで話しました。

「大舞台でファン・サポーターに応援されてる中でPK戦を行うと大きな経験値になると思います。今後、世界の大舞台で『この経験があったから自信を持って蹴れた』みたいな形になれば、それは一つの成果として挙げられるようになると思います。

練習は、決めても外しても勝敗に関係がありません。本番は勝利に直結する。緊張感だったり、皆さん見られているところだったり、やはり全然違うものなので、選手の皆さんに自信を持ってほしいです。」

サンフレッチェ広島レジーナは、2025年3月8日(土)WEリーグ後半ホーム開幕戦で観客動員1万人を目指すレジーナ史上初の一大プロジェクト『自由すぎる女王の大祭典』を開催。1月24日に横川駅南口で行われたポストカード配布。広電電停とJR改札の中間でポストカードを手渡す

検討事項を公開に踏み切る新方針

WEリーグは、これまでと違う姿勢を見せています。

開催スタジアム基準を策定し一部は基準の見直しを検討

今回の理事会で検討事項とされた「開催スタジアム基準見直しの件」について情報を公開しました。より多くの人に WE リーグを認知してもらうこと、WE リーグの魅力を感じてもらうための開催スタジアム基準を策定する考えです。

具体的には、空席が少なく迫力ある雰囲気で試合を楽しんでいただくために開催スタジアムの座席数について条件を緩和したり、これまで試合を開催できなかった地域(主にホームタウンのある県内を想定)での開催をしやすくしたりすることが狙いです。WE Love 女子サッカーマガジンは、早速「努力目標でも良いので基準に屋根に関する項目を加えてほしい」というリクエストをしました。

これまでのWEリーグは、原則として、理事会で決議されたことの一部しか情報を公開してきませんでした。そのため、全く新しい情報公開方法となります。黒田卓志事務総長は、これまでと違う情報公開方法を導入した理由について、このように話しました。

「興味を持ってくださる方、応援してくださる方と広く議論をしていきたい。皆様の意見も反映させていきたい思いがございます。検討段階ではありますが、本日説明をさせていただいております。メディアの皆様、ファン・サポーターの皆様からも広くご意見をいただきたいと思っております。」

WEリーグはフットボール(競技性)の観点からできる限り平等、かつ、レベルアップにつながる競技運営を目指しています。そのため、2025−26WEリーグカップはAWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ)に出場するチームも含め4チーム3グループ(全て偶数チーム)でグループステージを行います。さらには、並行して開催されるリーグ戦との違いを明確に打ち出して、大会方式をわかりやすく、また興味を引くように工夫しています。

悩みながら前進するWEリーグ

なお、2024−25 WEリーグ クラシエカップ準決勝を開催した長崎のようなチーム(クラブ)のホームタウンではない地域でのセントラル開催について、長崎開催の結果検証を含め質問したところ、長崎開催の意義や良かった点についての説明は受けましたが、今後、WEリーグが主催試合の開催を検討する可能性がある程までの良い評価だったかについて言及はありませんでした。

2024−25 SOMPO WEリーグの後半戦日程では、三菱重工浦和レッズレディースがAWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ)出場と、なでしこジャパン(日本女子代表)の2025シービリーブスカップ参加(第3戦が2025年2月27日 ※木・日本時間)の影響もあって平日開催となり、引き続き現場の苦労が見えますが、全体を見渡せば、各所で課題改善の兆しが感じられます。

今月の #女子サカマガ を振り返る

リバプールから一時帰国していた長野風花選手に密着取材。昼は江戸川区、夜は渋谷区で取材しました。なぜ多くのサッカー少女が長野選手に憧れるのかを感じられる取材となりました。

説明不足でネガティブな情報が飛び交いがちな試合日程(カレンダー)について取材ました。2024−25 WEリーグ クラシエカップ準決勝をめぐるファン・サポーターの声はWEリーグに届いていたこと、そして、カレンダーから新体制による改革が進むということが見えてきました。

長く日本を離れていた田中陽子選手に関連する記事は、地域リーグの出来事ながら、大変多くの人に関心を持っていただきました。田中選手が加入したレノファ山口FCレディースは中国女子サッカーリーグで戦い、なでしこリーグ昇格を目指しています。

経営者は、なぜ、立ち上がったばかりの女子サッカーチームを応援するのか、その理由と経緯を取材しました。こうした、人たちの共感ポイントを理解することで、女子サッカーを応援してくださる人の輪は広がっていくと思います。

有名な上場企業が、なぜ、なでしこリーグ2部の大和シルフィードを応援するのか、その理由を知りたく取材しました。女子サッカーチームの価値は広告媒体とは異なるものです。その理解が進んだ取材となりました。

次月の #女子サカマガ をご紹介

このような記事を予定しています。あなたの考えを裏付ける、生の最新情報をWE Love 女子サッカーマガジンで入手できます。来月もよろしくお願いします。

・大宮アルディージャVENTUSは新戦力で変わるのか?
・皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会PK戦の真相
・天皇杯優勝監督がWEリーグで目指すこと
・ショッピングセンターと街なかスタジアム
・2024−25 WEリーグ オールスターを選ぼう by #女子サカマガ 結果発表

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石井和裕 @ece_malicia
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