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北へ南へ東へ西へ走るスクールバス

毎朝、生活介護に通う知的障害の長女ほかろんを、バス停へ送っていきます。
長女が乗る路線バスの停留所の斜め向かいあたりに、幼稚園バスと特別支援学校のスクールバスが止まります。
大体、8時20分くらいの時刻でしょうか。

ほかろんは、園の送迎サービスを利用しておらず、本人の強い希望で、路線バスと電車(一駅)を利用しています。
親としては、定期代がかなり高いので、送迎サービスを使ってくれたらいいのになとは思いますが、本人のプライドとやる気を尊重しています。

私の住む町には、市の一番端っこの、交通の便がよくない場所に、特別支援学校があります。
基地の跡地を利用した場所で、大学や病院や高齢者施設、障害者施設などの施設がたくさんある場所です。
そこに知的障害と肢体不自由の二つの特別支援学校が、それぞれ、小学部から高等部まであります。

毎朝、沢山の生徒を乗せた、「スクールバス」が、北から南から、東から西から、何台も何台も、特別支援学校を目指して、走っていきます。
大型のバスもあれば、中型のバスもあるし、車いすで乗れるバスもあるし、様々です。

スクールバスが行きかうのを見ていると、なんだか、嬉しくなります。
みんな、学校目指して走っているんだな。
長女ほかろんの学校時代にはなかったスクールバス。
走れ走れスクールバス。
みんなみんな、今日も学校へ行こう。

ほかろんのころ、特別支援学校は、大変だったけど、楽しかったな。
今もみんな楽しく過ごせているといいな。

道路を走るスクールバスを見ていると、血管を流れる血流のように思えてきます。
流れがよくて、循環がよくて、詰まったり、止まったりしないようにね。
毎朝、元気をもらえるスクールバス。
運転手さん、添乗員さん、お母さん、お父さん、兄弟姉妹の皆さん。
熱い先生、ゆるい先生、まじめな先生たち。
皆さん、お疲れ様です。

そしてなにより、児童生徒の皆さん。
毎日、よくやっています。
えらいです。

うちの長女、ほかろんも毎日登園えらいです。
素晴らしい世界です。

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