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声が嗄れてきました。もう少しかな。
「のどあめください。」
「このこえなんとかなりませんかねえ。」
おっさんみたいなガラガラ声を張り上げて長女が言う。それは、その大声が原因なんだよ。一日中、大声で、怒鳴ってしゃべっているから、声が嗄れてくるんです。
大体、声が嗄れてくると、躁状態が少しずつだが、おさまってくることが多い。大いに期待したいところだが、そうは問屋が卸さない。
今朝も朝の4時に私の部屋のドアを、いきなり開けて、「くろいはんそでしゃつわすれてないよね。」とのたまわる。
「お母さんが寝ているところを起こしてはいけないよ」とドクターと約束をしているのだが。すっ飛んでいる。やっぱりまだまだだな。
ゆうべ、夜寝る前に「くろいはんそでしゃつ、もう一つある?」と聞いてきたので、私は「明日ね。」と答えたのだった。こういうところ、忘れないのだなあ。
さて、朝の6時、いつものように、長女の部屋に起こしに行くと、相変わらずのガラガラ大声で、
「くろいしゃつください」というものだから、黒い半そでシャツをだしたら、
「もようのしゃつくださあい。かわいいしゃつくださあい。」
言っていることが、もう大混乱している。
長女は、いつも夜のうちに、明後日着る服を用意する。そして、必ず、
「これとおなじふく、もういちまいくださあい。」というのだ。
うちはデパートでも、スーパーでも、コンビニでも、レストランでもないのに、長女は服や持ち物、食べ物を無茶ぶりする。
「こんな夜更けにドンキかよ。」と言いながら、涙こらえて調達したことがどれだけあっただろうか。最近は、何とか、家にあるもので落ち着いてくれるようになったけれど。こうやって調達するのは甘やかしなのかと悩む。でも、興奮しすぎると最悪のパターンになるかもしれないし。
躁病でも、IQが普通だったら、自分で買いに行けるのだろうが、知的障害があるので、母親に要求することになるのだろう。
いつまで続くのかわからない躁状態。今年は、大波はきていない。中ぐらいの波かな。どうか、おさまってくださいと願うだけ。
もう少し、もう少し。
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