ぴょこたんちゃん、バスに乗る
毎朝、生活介護に通う長女ほかろんを、バス停まで送っています。
バス停は、緑鮮やかな桜並木にあります。
桜並木の歩道で、バスを待つのですが、その斜め向かい側の公園のまえに、幼稚園バスと、特別支援学校のスクールバスが止まります。
ほかろんは、幼稚園バスが先に来るか、スクールバスが先に来るかと、わくわく待っています。
今日はスクールバスが先に来ました。
「すくーるばすがさきい。」と大声で叫ぶほかろん。
この公園からスクールバスに乗る生徒は二人。
ひとりは、たぶん自閉症の小学生。
ぴょこたん、ぴょこたんと毎日元気に跳ねています。
もう一人は、公園まではお母さんの押す車イスで来て、バスには車いすから降りて(三人がかりで降ろす)乗り込みます。
おおッと、いつもは、ぴょこたんちゃんが先に元気に跳ねてきて乗り込むのに、今日は、車いすのえっちらほ君が先に来ました。
「たつか、たつか。」とほかろんはヤキヤキしながら見ています。
「おんぶか、おんぶか。」
勝手にハラハラドキドキするほかろん。
スクールバスの添乗員さんと、運転手さんと、お母さんが三人がかりで、車いすから立たせようとするのですが、どうしても立たない日があります。
そういう時は、添乗員さんが車イスの前に背中を向けてしゃがみ込み、その背中に、運転手さんとお母さんが、えっちらほ君を乗せて、おんぶさせてバスに乗り込ませるという、大技を使います。
えっちらほ君は、体幹がしっかりしていなようで、遠目に見ると、どうやらマヒがありそうです。
これは、体重がかかって大変でしょう。
添乗員さん、腰を痛めないでねと心の底から願う母。
ああ、見ているだけでも疲れます。
何とか乗り込んで、運転手さんもバスに戻り、ゆるゆる発車したその時、バスを追いかけて走ってくる親子がいます。
ぴょこたんちゃんです。
今日は少し遅くなってしまったのですね。
でも、運転手さんは気が付いて、すぐバスを止めてくれました。
ああ、よかった。
ぴょこたんちゃん、乗れました。
学校に間に合います。
朝からバスを追いかけて走ったお母さん、お疲れ様です。
バスに間に合わなかったら、学校まで送り届けることになります。
ああ、ほんとによかった。
生徒二人を乗せて、スクールバスは、無事特別支援学校に向かいました。
私の住んでいる町には、特別支援学校がふたつあります。
一つは知的障害の学校、そしてもう一つは、知的障害と肢体不自由の学校。
どちらも、町の端っこにあって、通うのが大変です。
チテキ、シタイ、イケアの子どもさん、ならびにお母さんたち毎日お疲れ様です。
そして、スクールバスの運転手さん、添乗員さん、お疲れ様です。
それを見て、ひとりで、ハラハラドキドキしている、ほかろん。
今日も元気に生活介護に出かけました。
先日、「電車からうまがおりてきたあ」と、ほかろんがびっくりした駅の広告。
毎日、出かける先々で、びっくり、ハラハラのほかろんの日々。