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ECサイトブラッシュアップセミナー「第4回 ウェブ解析・データの活用方法」(後編)

ご挨拶

本記事にアクセス頂きありがとうございます。
このnoteでは、三重県の県産品を販売される方々に向けて、インターネット通販(EC)による販売活動の成功に必要な考え方やスキルを発信しております。

このアカウントについて

このnoteアカウントは、三重県雇用経済部 県産品振興課『県産品ECサイト等ブラッシュアップ支援事業』にて運用されています。
三重県内の県産品を扱う事業者の皆様が、今後効果的にインターネットを活用した販売活動を進めるうえで役に立つ情報を発信していきます。
全7回の「ECサイトブラッシュアップセミナー」の第4回目は、ウェブ解析・データの活用方法を前編・後編の2回に分けてご説明していきます。本ページは第4回の「後編」です。

前編の最後に、Googleアナリティクスでわかる指標について用語の説明をしました。では実際にアクセス解析を行っていく時にどこを見ていったらよいでしょうか。まずアクセス解析を行う前に、自社のウェブサイトの目的とゴールを決めてください。ECサイトであれば、ウェブサイトの目的はEC(ネットショップ)を通して物販をすることであり、ゴールは購入数の増加・サイトからの売上アップとなります。Webサイトの「ゴール」は、あとから検証できる項目や数値を設定してください。このゴールにどれだけ近づいているかを分析するために目標設定を行います。
Googleアナリティクスで設定できるゴールは次になります。

到達ページ 
 お問い合わせフォームの入力完了ページやネットショップで購入したとき
 の完了ページを設定することが多い。そのページにどれだけのユーザーが
 到達したか。
滞在時間
 セッションが一定以上継続すると達成される。サポートサイトで〇分以上
 滞在した場合など
ページビュー数/スクリーンビュー数
 ○ページ以上読み込まれた場合、目標を達成したこととする等
(ニュースサイト、情報サイトなど)
イベント
 PDF資料のダウンロード数やボタンのクリック数などをカウントできる
スマートゴール 
 Google広告を使う場合に使用

ECサイトを運営している方から、次のような質問をいただくことがあります。それについてはアクセス解析を活用しながら対応してみてください。
①XXのページって読まれていない気がするので、削除しても大丈夫ですか? 
一定期間アクセス数を観測して、少しでもアクセス数があるようでしたら残してください。
②アクセス数は多いが、コンバージョンに繋がらないページがある。残すべきか?
一度該当するページを非表示にしてみてください。その後一定期間アクセス解析を 行い、他ページに影響がないようであれば削除しても結構です。
③イベント告知ページを立ち上げたが、全く申し込みがない。なぜか。
リンクがきちんと貼られていない、またはページがうまく表示されていない可能性があります。動作に問題がないか確認してください。

Googleアナリティクスのほかに、Googleサーチコンソール(Google Search Console)というツールがあります。Googleサーチコンソールとは、Googleが提供しているインターネット検索の分析ツールです。Google検索キーワードの表示回数・順位の推移や、サイトが抱えている問題点などを確認できます。重要指標は「検索パフォーマンス」です。今回は詳しい説明はしませんが、試しに入れてみてください。

WEBサイトの改善ポイント

WEBサイトの改善について、①アクセス数はある②アクセス数がない(足りない)の2パターンによって講じる策は異なります。ではアクセス数がある(足りている)というのは実際にどのように判断するのか。それは下記のようにして目標設定をし、判断してください。

目標設定:コンバージョン
コンバージョン(Conversion)とは、インターネットの分野では、Webサイト上での最終的な成果のことを指します。コンバージョンは、購入・お問い合わせ・資料請求・メルマガ登録など様々なパターンがあります。訪問者数の全体のうちでこのゴールに至る割合をコンバージョン率といい、コンバージョン率は一般的に1パーセントと言われています。1ヶ月で10人に購入してもらいたければ、閲覧者数が1,000人いるとアクセス数は足りているということになります。

アクセス数が足りている場合、WEBサイトの改善を行っていきます。改善するポイントを次に挙げておきます。
トップページの直帰率が高い
 • デザインや配置の最適化
 • メインビジュアル、キャッチコピーの改善
 • ナビゲーションの見直し
 • バナーの設置 など
離脱率が高いページがある
 •レイアウトの最適化
 •文章や写真、文字の大きさなどの見直し
 •コンテンツの作り込み など
重要なページの訪問者が少ない
 •直前のページの見直し
 •重要なページへの導線の最適化
 •バナーの設置、リンクの設置
モバイルユーザーの直帰率が高い
 •表示スピードの改善
 •文字の大きさや配置の見直し など
問合わせページに訪問者はいるが実際の問合わせが少ない
 •問い合わせフォームの改善
 •電話番号タップなど

アクセス数が足りていない場合は、ネット集客として次のような取り組みを行ってください。
SEO対策
 •検索エンジンの上位に表示させるための施策
 •特定のキーワードで上位表示できれば、売り上げ増が見込める。
 しかし近年、対策が難しくなっているため専門知識が必要
ネット広告
 •検索結果に文字で表示されるリスティング広告(キーワード連動型広告)
 •ディスプレイ広告(バナー形式で表示されるもの)
 •Googleショッピング広告
 •さまざまな種類がある。1クリック○円などが多い。
SNS
 •Twitter、Facebook、Instagram、YouTube、LINEなどを活用した認知
 拡大、販促の施策
 •各ツールに広告が用意されているので、併用がおすすめ

SNSインサイトの見方と活用方法

Facebook、Instagram、Twitterなどには、それぞれに付属している分析ツールがあります。インサイトやアナリティクスなどと、それぞれに個別の呼び方がありますが、投稿ごとの分析や全体の状況を分析(区切られた期間)することができます。FacebookとInstagramは連携するとFacebookページのインサイトから両方チェックできるので非常に便利です。
SNSインサイトを見ていく際にも目標となる数値(=KPI)を決めておくと検証しやすくなります。目的に応じて、次の指標に目標設定し検証してください。

認知の拡大 フォロワー数、インプレッション数、エンゲージメント数など
ユーザーとの交流・つながり エンゲージメント数・率など
自サイトへの誘導 リンクのクリック数など
同業他社に対する優位性 フォロワー数、ファン数 など
その他 UGC(商品名、サービス名、自社名など)の数、関連ワードの出現率 など

SNSにおける「エンゲージメント」は「いいね」「コメント」「RT」「シェア」などユーザーからのアクションのことです。SNS経由でWebサイト・ECサイトに流入しているかは、Googleアナリティクス >集客 >概要 で確認することができます。

アクセス解析は、ただ定点観測をするだけではなく、目標を立てて分析することが重要です。ウェブサイトは作って終わりではなく、常にPDCAサイクルを回していかなくてはいけません。
PLAN【企画・設計】 Webサイト企画書、サイト設計書、SNS運用企画
DO【制作・構築】 
   コンテンツ制作、デザイン制作(指示)、サイト公開、SNS投稿、
   クリエイティブ制作
CHECK【解析・分析】 Googleアナリティクス、サーチコンソール、
           その他分析ツール
ACT【レポート・検討】 解析レポートの作成、改善案の検討

解析したデータから改善案を検討し、それをウェブサイトに反映し、また分析を行う。この一連の流れを繰り返しながら、自社の目標を達成できるウェブサイトを運営してください。

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