“まれびと”との遭遇 西九州と家船 梅木誠太郎
ぱんっ!! モルタルの床に叩きつけられた何かの破片が足元に飛んできた。ついさっきまで照明のセッティングをしていた赤いスカートの女性が、こっちを向いたかと思うと、手に持った丸い物体を投げつけてきたのだ。なんなのなんなのなんなの!? ”犯人”がこちらに歩み寄ってくる。えっえっえっ…。勝手に高まる緊張感。”犯人”は横を通り過ぎ、観客の一番奥で見守っていたこの空間のオーナーの前まで行く。「この後の食事についてなんですけど」。重苦しい空気に包まれた会場に、この上なく”日常”なテンショ