映画『バック・トゥ・ブラック~エイミー・ワインハウス』2024年11月22日(金)日本でロードショー公開~映画評
映画『バック・トゥ・ブラック~エイミー・ワインハウス』2024年11月22日(金)日本でロードショー公開
【Back To Black Amy Winehouse Will Be Released November 22, 2024 In Japan】
27(トゥエンティ・セヴン)クラブ。
「27クラブ」というクラブがある。音楽業界に詳しい方ならご存じかもしれないが、若くして亡くなったアーティストたちの中で、偶然にも27歳で逝去したアーティストたちを集めたクラブだ。ただ実際にはそのようなクラブはないのだが、27歳で亡くなったアーティストたちをまとめるときに便宜上この名前を使う。27 クラブには、ジミ・ヘンドリックス、ドアーズのジム・モリソン、ジャニス・ジョプリン、カート・コベインなどがいたが、そこにこのエイミーが入った。
2011年7月23日、わずか27歳で急逝した稀代の女性ソウル・シンガー、エイミー・ワインハウス。その短い生涯を彼女のボーイフレンドとの関係を中心に描いた劇場映画。これが日本では2024年11月22日(金)から全国映画館でロードショー公開される。試写を見た。
エイミーの死後、多くの映画製作社が自伝映画の製作を熱望したが、結局エステート(遺産管理団体)から2022年7月にステューディオ・カナルが映画化権を獲得。2023年1月から4月にかけて撮影し、2024年4月からイギリス、オーストラリア、5月からアメリカなどで公開されたもの。約30万ドル(約4500万円)の低予算で製作され、10月中旬現在で5000万ドル超の興行収入をあげている。
エイミー関連の映像だと、日本では2016年7月に公開された『AMY エイミー』(2015年)が先にあるが、これはいわゆる関係者の証言とアーカイヴ映像を使ったドキュメンタリー。こんどの新作は、エイミーの伝記に沿った俳優が演じるフィクション部分も含む劇映画(伝記映画)だ。
2015年のドキュメンタリー評はこちら。
映画『エイミー』を見て
2016年08月19日(金)
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さて、この劇映画、エイミー役を演じるのはマリサ・アベラ。ダメなボーイフレンド、ブレイク役がジャック・オコンネル、エイミーの祖母シンシア役がレスリー・マンヴィル、エイミーの実の父ミッチをエディ・マーサンが演じる。エイミー役がなかなか本人に雰囲気が似ていて、物語が進むにつれ、どんどん似ているなと感じるようになった。最近のこういう伝記映画は、本当にそっくりな人を見つけるのがうまい。
一方、お父さん役は、ここではなかなかエイミーを助ける「いい人」役になっているが、ドキュメンタリーを見ると、実はけっこうエイミー本人との確執があった人物で、実際とはかなり違うようだ。これは本作がエイミーのエステートから公認を得ているために、かなり描き方に注文が入ったのだろう。逆に公認を得たために、エイミーの楽曲がほぼ自由にふんだんに使うことができた。サウンドトラックでは、エイミーの楽曲が中心に並ぶ。
ところで、映画会社の人によると、本映画、エイミー役が歌うシーンはすべて役者本人マリサ・アベラが歌っているとのこと。一方、サントラはエイミー本人の音源だ。映画を見ている限りはちょっとエイミーっぽくないなと思うところがいくつかあったのだが、全編、マリサ・アベラが歌っているとは。これはびっくりした。サントラにも1曲くらい、いれてもよかったのではと思った。
一方、彼女の精神的支柱であり、もっとも信頼できる人物として、祖母シンシアが描かれた。祖母とエイミーの繋がりは、エイミーにとって心の支えになっているように見えた。
それにしても、映画のエンディングに向かい、最後、どのようなオチというか、まとめるのかと思っていたら、意外とあっさりと彼女の死去をテロップで出すだけだった。
ドキュメンタリーを見たときとほぼ同じ感想を持ってしまった。ドラッグはダメ、酒はダメ。ふと思ったのは、ドラッグ中毒とアルコール中毒、どっちのほうがより悪いのだろうか、ということ。そんな陳腐な感想を持ったのだが、なによりあの強烈に個性的な歌声が、この激動の人生ゆえに生まれたのかと思うと、本当にやりきれない思いを持つ。
エイミーの音楽ファンにはお勧めしたい一作だ。
BACK TO BLACK | International Teaser Trailer | STUDIOCANAL 約1分40秒
BACK TO BLACK | New Trailer | STUDIOCANAL 1分37秒
2分8秒 (スペイン用)
Which Is More Real: Movie or Documentary? #backtoblack
5:37
日本用
30秒
日本での映画公開は2024年11月18日(金)から
ウェッブ公式
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現代最高のアーティストの一人であるエイミー・ワインハウスの半生を描き、本国UKでは2週連続興行収入1位を記録したサム・テイラー=ジョンソン監督による新作映画『BACK TO BLACK』が、邦題『Back to Black エイミーのすべて』として、2024年11月22日(金)より日本で劇場公開されることが決定。
11月22日(金)より、TOHO シネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
監督:サム・テイラー=ジョンソン 脚本:マット・グリーンハルシュ 製作:アリソン・オーウェン、デブラ・ヘイワード、ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ、マリサ・アベラ、ジャック・オコンネル、エディ・マーサン、ジュリエット・コーワン、サム・ブキャナン、レスリー・マンヴィル
2024 年/イギリス・フランス・アメリカ/英語/123 分/ビスタサイズ/原題:Back to Black / PG12 配給:パルコ ユニバーサル映画
Ⓒ2024 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.
宣伝:ポイント・セット
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■2024年11月21日(木)オンエアの『AOR/Soul To Soul #142 』で特集の予定
2024年11月21日(木)20時~20時55分生放送の『AOR/Soul To Soul』 (JFN各局、インターFM)で映画のミニ特集を行います。
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■『AOR/Soul To Soul』FM番組の聴き方
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FM秋田、福島、石川、長野、徳島、富山、福井、香川、高知、鹿児島、神戸、11局
20時台
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