
もしあの時知っていたなら…過去の生活の中に少しだけ接したことのある「宗教2世」の話
奈良で起こった衝撃的な銃撃事件。今でもその犯人の母親が関わったと言われている宗教の問題が連日ニュースとなっていますね。
逮捕された犯人はわたしと同じ世代の人だったのですが、そのニュースを受けて、「統一教会」という宗教名、わたしがかなり小さかった子どもの頃、両親がその話をしていたことを思い出しました。
わたしの幼少期に集団結婚式の様子などがテレビで放送されていたそうで、たしか両親の知り合いにも入信していた方がいたという話を覚えています。
その頃は外国人と結婚するというイメージしかありませんでした。
当時のわたしは小さかったので、外国と言えばアメリカくらいしか想像できませんでした。
ただ、外国語が話せて外国人の友達がいるということにあこがれをもっていたくらい。
あの時代に集団結婚式が話題になっていたとするならば、わたしたちの世代には多くの宗教2世の方がいて、今現在も人生の節目で、周りとの違いやできなかったことに苦しみを感じているのではと、あの事件以来考えるようになりました。
そういえば、近所にあった角の大きなおうち、たしかわたしの兄弟がその家の子と同級生で、家の入口には宗教のポスターが貼ってありました。
しかし、その家の家主は数年前に引っ越したようで、家は売りに出されたのですが買い手がつかず、とうとう家は解体されてしまいました。
どうして売りに出したのか、入信していた宗教団体への献金があったんだろうななど、近所でも噂になっていました。
先日、宗教2世の方が運営するツイッターのスペースに入ってみました。あの事件から上記のことを思い出し、興味を持ったのです。
やはり聞いてみると、同世代の方が話されていました。
宗教2世同士の会話で、それぞれ家族が信仰していた宗教は違うのですが、子供の頃に他の子と同じ部活ができなかったこと、信仰している家族の冠婚葬祭でも、親戚を呼べなかったこと、医療に関しても、周りでは普通に行われている治療方法が受けられないなどの苦しみがあったようなんです。
あの事件の犯人は、母親の金銭問題を大きく取り上げていますが、それ以外にも、生きていく中で些細な生活のズレに気づかされ、悩むことも多かったのではないかと思います。
連日、家族が宗教にかける金銭的な問題、また、政治家とのかかわりなどを中心として報道されていますが、わたしたちの生活の中では、もしかしたら目の見えない宗教2世、3世のことのほうが近いのではないのでしょうか。
家族の宗教信仰のために、苦しんでいる人ばかりではないこともあります。そのままその信仰を受け入れて生活されている方も。
わたしの過去の経験の中では、別れてしまった元夫の親友の結婚式に出席した時にそれはありました。
もう、元夫とも別れてしまったので、こちらとのかかわりは一切ないのだけれども、元夫の親友は幼少期に両親同士の殺人事件に巻き込まれた一人だというのです。父親が口論の末、母親に手をかけてしまったんですよね。
その後その親友はおばあちゃんに育てられたようで、おばあちゃんも一人の子育ては体力的にも精神的にも大変だったのか、宗教信仰でかかわった方たちとその親友は一緒に育ってきたそうで、式は子どものころから通っていた、集会所のようなところで行われたのです。
やはり家族親戚は少なかったのですが、一緒に過ごしてきた仲間との式というような感じでした。
その後、お互いの会社の上司なども参加した披露宴が別の場所で行われました。
家族の宗教信仰に反発する人、そのまま受け入れる人、どちらにしろ自分の家族とは違った環境にあった人が沢山いて、わたしたちは表面的な宗教の内容だけで相手を判断しているのかもしれませんね。
以上わたしが経験した宗教2世とのかかわりあいはこんな感じでした。
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