1月5日に思ったこと。
その本だけは途中で読むのをやめてしまった。
借り物だったので、
持ち主の本棚にそうっと置いておいた。
書評が本を置く角度によって透けてしまわぬように
できるだけ
もうずっとそこにあったように無造作に。
最後まで読むことができなかった私である
しんどくて。寒々しくて。とても生々しかった
えぐられるとはこういうことなのだろう
もう、その本を開くことはないだろう。
ただ、読めない本が人生で在るという事実は、
わたしのこれまで選択してきた路を、ちょっとずつ右に左にと角度を
変化させていったことと似た痛みを伴っているようだと、思うのだった。