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猛暑と新コロナに負けないために!「このビールマンガを読め」

猛暑です。今年は当地、札幌でも34℃を超える始末。そんな中、東京オリンピックのマラソン札幌移転により、開催の危機に見舞われた 圧倒的日本一位の13000席を誇るビアガーデン「福祉協賛 さっぽろ大通ビアガーデン」も、結局は新コロナの影響で中止に。

※ さっぽろ大通ミニビアガーデンとして縮小開催はされたが、予約必須で国産メジャービールのみという始末。

上の写真は昨年のさっぽろ大通ビアガーデンのドイツ村。札幌冬季オリンピックと同じ年にミュンヘン夏季オリンピックが開催された縁で、大通公園11丁目にはミュンヘン市から贈られたマイバウムというモニュメントがあり、毎年、さっぽろ大通ビアガーデンの11丁目会場として美味しいドイツビール、フランツィスカーナーのヴァイスビアやドウンケルが楽しめるのである。1リットルのMassサイズジョッキで。

そんな年に1度の楽しみを奪われた今、我々にできるのは美味しいビールが主役のマンガを読むコトだけ、皆、ビールマンガを読むのです!!


「ばっかつ!~麦酒喝采~」は、ビアソムリエな葉賀ユイ先生(はがゆい……伊集院……頭が)による、今のトレンドのビールをガンガン味わえるマンガ。IPA、IPAこそが正義なのだ!(もちろん各種美味しいビールも出てくるけれど)

「酒……日本酒(獺祭)を愛する花小路ほっぷはビール愛好会(仮)の二条こむぎの勧誘により、こむぎの自宅、ビアダイニング「麦」でビール沼にどっぷりとハメられる。ビアダイニング「麦」の店員となった花小路ほっぷと二条家の人々、ワイン輸入屋の娘である樽屋敷ユリアが進む、ビール道!」

いきなり花小路ほっぷに出される、二条こむぎの選択したビール三品が、ヘフェ・ヴァイスビア、ローデンバッハ・グランクリュ、そして我らがパンクIPAである。もうこの時点で勝利確定だが、その後も各種のビールが出るわ出るわ。

フランツィスカーナー代表はシュパーテン・オクトーバーフェストビア。もちろん国内のクラフト、ヤッホーブルーイングや箕面ビールにうちゅうブルーイングも出てくる。そして今も飲めるドルトムンダーとして……あの国産ビールも!

※ あの国産ビールは2016年のリニューアルで味が変わって、個人的には……。

最新刊2巻の後半ではIPAサブスタイル、特にストーンIPAを始めとした高IBU(国際苦味単位)の大セール。

苦い苦い(でも美味い)ホップヘッドの世界へようこそ!!



「ネコと鴎の王冠(クローネ)」と「キツネと熊の王冠(クローネ)」はディアンドルとサドルの上の腰を描かせたら世界一!の中村哲也先生の連作。ドイツのビール工房が舞台の、ビールの苦味とはまるで反対のベリースイートな甘い甘いラブストーリー。

「日本生まれドイツ育ちの辺見玖郎が、幼馴染のアンナの実家であるダッハカンマー醸造所で醸造マイスター、そして親方を目指しながら、ひたすらいちゃいちゃする話」(ネコと鴎の王冠)

「「醸造所兼酒場 狐と熊亭」の暴力女親方であるマヤと、大男の経営者のニルスが新醸造所立ち上げの努力しながら、ひたすらいちゃいちゃしてサマーフェスで最優秀賞を目指す。ライバルはマヤが弟子時代を過ごしたダッハカンマー醸造所とその娘!」(キツネと熊の王冠)

ビールの解説も要所に入るが、なによりもうディアンドル(ドイツの民族衣装の、あのどうしても胸元に目がいってしまう視線誘導兵器)、ディアンドル天国。ひたすら可愛いアンナとひたすら脱ぎっぷりのいいマヤのふたりのヒロインによるディアンドルだけでお腹いっぱい、いやビールは別腹!

そしてお話は「ヤギと羊の王冠」へ……はっ、そういえば昨日(8/21)はバニーの日!自転車とバニーとディアンドルとビールがいっぱいの中村哲也先生「バニー坂」もオススメです。



「琥珀の夢で酔いましょう」は国産クラフトビールが主役のお話。地ビールブームの時はもっさりした洗練されていない国産ビールも多かったが、クラフトビールブームはパンクIPAやヤッホーブルーイングが切り開いた「カッコよくて美味しい」ショックもあって美味しいビールが増えてきた!

「京都に住む広告代理店の派遣社員、剣崎七菜は実力をひがむ正社員により、窮屈な日々を過ごしていた。そんな彼女がたどり着いた、寂しい創作小料理屋「白熊」には、イケメンだがボーッとした店主とスカした客のカメラマンが。店主の出したクラフトビール「一意専心」によってクラフトビールに目覚めた七菜たちは、クラフトビール専門店として「白熊」の再生を目指す!」

水曜日のネコとかインドの青鬼というヤッホーブルーイングの定番から初めて、箕面スタウト、伊賀流忍者麦酒、貴醸GOLD、ゆずポーターなど国産クラフトビールが。国産の美味しいクラフトビールでマンガが描ける時代になったのだなーと謎の感慨が(笑)

原作:村野真朱先生, 作画:依田温 先生, 監修:杉村啓先生ありがとう。



連載中にビール巻があった傑作マンガも2作ほど。


「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」9巻。誰もがクラフトビールに出会った時に味わうあの状態を、毎度「食のギャップ」に苦しむ主人公の二郎ちゃんが味わう。

生ビール(ジョッキ)と瓶ビールの楽しみ方を覚えた二郎が、彼女のみふゆに連れられてきたのはクラフトビール専門店。国産大手のピルスナーしか知らなかった二郎はこのピンチを乗り切れ……なかったぁ!

流石のおおひなたごう先生、二話できっちりクラフトビールの入り口を描いている。小さいコマだが、ラストのクラフトビール専門店マスターの表情が素晴らしい。


「もやしもん」8巻。菌の見える男、沢木の農大生活はビール編。表紙のかのうファームビール醸造部の加納はなちゃんと、作中一番の美人?バーテンダー宏岡亜矢ちゃんが大活躍。「知識を持っためんどくさい目玉焼きの黄身 いつつぶす?の二郎ちゃん」と化した武藤ちゃんに、ビールとはなんなのかを叩き込む。

読み返すと、かのうファームがIPAとヴァイツェンの2択だったり、作中はまだ「地ビール」だったり、亜矢ちゃんだけが「あたし位はクラフトビールと言っても」という状態で、まさに「地ビールの終焉」と「国産クラフトビールの幕開け」という端境期の状況が11年前に描かれていたコトに驚く。

後半の農大オクトーバーフェストでは現存企業に協力を求めて、作内に広告効果を出すプロダクトプレイスメントを実施しているのだが、その中には今や日本のクラフトビールの代表格となったヤッホーブルーイングも。ビール好きには外せない、とても密度の高い濃い1冊。


美味しいビールを店に飲みに行くコトも難しい現状ですが、最近はコンビニやスーパーでもクラフトビールが手に入る時代。

※ セイコーマートが今年の夏の秘密兵器として輸入を開始したベルギーのエール、PALMは330mlで道内価格168円。コスパ強烈すぎ。飲みやすいし……。

ぜひ一杯飲みながら、ビールマンガを楽しみましょう!

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