バックパッカーの旅の準備。(その5)イラン旅に備える
イランのネット事情
イランはネット環境がメタクソ悪いです。どれくらい悪いかというと、画像一枚開くのに5分くらいかかります。20年前の日本よりひどい!
夜が特に最悪で、マジで全然繋がらん。どうやら政府が制御しているらしい。デモとか不審な集会を活発にさせないためという噂・・!
アイミーは「eSIMあるから落とさなくていーか!」と思ってたせいで、見事にやられました。全然ネット繋がらない…そもそもe SIMのアプリ開かない!ファッキン!あなたの心の平安のために、イラン入国前にインストールやダウンロード、eSIMのアクティベートはしておいた方が良いですよ。
アプリもつながるものとつながらないものがあり、開けたとしても急に開けなくなったりする。逆もあるので、かなり謎。理由は全て「イランだから」。
全般的に、VPNを使ったらMeta系のfacebook・Instagramは比較的見ることができた。なので日本との連絡は主にメッセンジャーでした。インスタも見れたから、DMならできるのかな?けど、インスタは画像が多いから開きにくかった印象。。LINEはほぼ死んでるけど、たまーに見れた。なぜかiPhoneの画面上の通知は来る。しかし、開けないので長押しして見てた。noteは開けたり開けなかったり。ただ、夜はどれも全滅なことが多かったですね。
というわけで、入国前に下記の諸々をしておくと良いですよー!
ガイドブックを買う
2024年7月現在、どうやら「地球の歩き方 イラン」は販売していない模様。アイミーは「地球の歩き方」派なのです。しょうがないので「Lonely Planet Iran」を買う。見やすいのは「地球の歩き方」だけど、実はロンリープラネットの方がマニアックな村や細かい情報が載っているから良い。全部英語だけど。でも、英語がまるで話せない旅人でも読めていたし(なぜなんだろう?笑)、最近はGoogle翻訳とかで画像撮って翻訳できるから、アリかじゃないかと思いますね。重いのが難点だったガイドブックも、最近は電子書籍が出ているので便利。
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昔のガイドブックを当たっていたら、2005年と2016年の「地球の歩き方」イランがあった。情報が厚い2005年版を持っていくことに。年々冊子が薄くなって、ついに廃版になったパターンですね・・。切ない。
今回旅しながら「Googleマップは最新のガイドブックだ」と思うに至った。観光スポットが記載されているから、その画像見て行きたいところを決められる。
ただ、上述の通りひどいネット環境なので、地図が開けないことがある。モバイルに頼りすぎると動かなくなった時が最悪で、速攻で情報源がなくなってしまう。しかもイランは常にVPNをオンにしておかないといけないので、スマホのバッテリーをやたらに食うのだよ。そっちのリスクも頭に入れておいた方がいい。
なので、アイミー的結論としては、あまり使わなくてもガイドブック買って併用するのが1番アンパイですね。
WhatsAppをインストールする
高いレベルじゃなくても英語でメールができるなら、ぜひWhatsAppをインストールするのがおすすめです。日本のLINEみたいなやつね!イランの会社はWhatsAppでの対応を結構してくれるので、入れておくと現地の旅行会社での連絡やゲストハウスとの連絡がチャット形式でできてとても便利!
VPNをインストールする
上述の通り、イラン政府の情報統制の一環でふつうのネット回線ではアメブロもインスタも開けない。なので、VPNのアプリをインストールしておこう。
アメリカ系のVPNを入れてもダメだよ。はじかれるよ。ヨーロッパ系の「biu biu VPN」とか「ostrich VPN」を入れようね。この辺はつながりやすいVPNが、その時々で変わるようなので、現地の人に聞いてみよう。
オフラインで使える地図をダウンロードする
地図はインストールしておこうね。GoogleマップかMaps meをインストールして地図をダウンロードしてね。オフラインでも作動しないとかあったけど・・ないよりマシだし、Googleマップで滞在したスポット記録していくと楽しいよ。
翻訳アプリをインストールする
Google翻訳など、オフラインでも使えるようにしておくと便利!やり方はその時々で変わると思うので、調べてください。
しかしだよ!普通の国なら使えるんだけど、イランではオフラインでは全く使えなかった…(白目)。理由はわかりません。「イランだから」です。「イランだから」がとにかく多い国なのであります。
イランは英語できる人は少ないので、ペルシア語と英語の翻訳アプリは必須。使えた場合は、現地の人たちとの会話も弾んで楽しいですよ😃
タクシーアプリをインストールする
タクシーアプリもいろんな国で使えるようになっていて、イランにもありました。「Snapp!」というアプリ。現地でぼったくりタクシーに遭わないようにするためには、事前に現地の人に価格を聞いて、タクシー乗る前にドライバー交渉して、それでもぼったくってきた時は日本語で口汚く罵って喧嘩して・・という手間がなくなるなんて、素晴らしすぎますよー!
が!SMSが来ない!おかしいなと思って調べてみたら、現地の携帯番号がないと使えないらしい。イランのSIMカードがうまく働いたらちゃんと使えましたよ。べんり。もしかしたら、eSIMだと使えないかもしれないけど(イランの電話番号が必要と聞いた)。
これは出国前にインストールしておくといいね!イランでしようなんてアホなこと考えちゃいけないよ!
モバイルバッテリーを買う
VPNをやたら使うせいで、スマホの充電の減りが半端ない。スマホのカメラ使ったり次の移動のバス予約や宿予約したり、スマホを駆使する人は一日一回充電するだけでは心許ない。なのでモバイルバッテリーは常に持ち歩くのがおすすめです。デジカメも持っていくなら容量大きめの方がいいですね。宿で一気に充電できるならいいのだけど、できない宿もあるので。また、キャンプや山の中に籠るツアーなどに参加する場合も当然充電がないので、モバイルバッテリーないと死にます。
アイミーはカメラを使いまくる・デジカメも使いまくる・Apple Watchがご老体ですぐ充電必須、iPadもある・・と揃っていたので、容量が大きくてチャージが早いものを買いました。
充電してるとスマホがやたら発熱してちょっと怖い。イランのせいでiPhoneの寿命、縮んだんじゃないか?って思う。発熱しすぎたら自動的に充電がストップする仕組みのものだったので、iPhoneを車のクーラーに当てて冷やしながら充電するとかしていた。
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eSIMはインストールする?
旅先でも携帯が使えるeSIM。Wi-Fiなくてもどこでもスマホ見られるなんて、本当に便利な時代になりましたね。感動しちゃった。
比較して調べた中では、195カ国と一番多くの国に対応しているようだったこのeSIMを今回はチョイス。
しかし、トルクメニスタンは入っていなかった。恐るべし鎖国国家!
でも実際にイランに行ってみたら、インストールしたeSIMが全然動かない・・。イランで同じ10ギガのSIM買ったら、200トマン(4ドルくらい)だった。先にトリファで買うと1万円もして、到着しても使えないんだよ?サポートセンターは丁寧で、何とか使えるようになったけど、劇的に弱いネット環境で、そこに費やす労力といったら・・。
教訓:SIM買いたい奴はイランで買え。
イランのSIMの追加チャージもホテルとかでできる場合がある。不安な人は日本でe SIM買っておいて併用するといいよ。
俺の屍を越えてゆけ(涙)
あ、一個、注意喚起情報。イランでSIMカード入れると、なぜかiPhoneがバグるという現象が起きるそうです。アイミーは残念ながらこれに当たってしまい、「電波が一本も立ってなくて電話できないのにアプリは使える」というかなり謎な状態になりました。VPN 構成からイランで入れたやつ削除してもダメ、ネットワーク接続を初期化してもダメ、結局SIMカードを日本で交換し、元に戻った・・。
これはイランのSIMカードが悪いのか、トリファのe SIMが悪いのか、はてまた俺の操作が悪いのか、理由は定かではありません。ただし、イラン人の友人曰く、同じような現象がイランから日本に戻ると時々起きると言ってました。
うーむ、何が正解かわかんないね・・。次イラン行く時、どうしようかなあ。
デビットカードは作る?
イランは経済制裁の影響で、日本のクレジットカードは使えません。以前は現金持ち込みのみのハラハラ旅行だったけど、今はこんなデビットカードがあるらしい!
デビッドカードは、
1)たくさんお金を持ち歩くのが不安
2)万が一のためにクレジットカードを用意したい
3)イランのサイトで交通機関を予約したい
こういう方に向いています。イランの航空券は日本では買えないので、イランで飛びたい人にはいいかも。
日本でネットで申請して、手数料30ユーロでクレジットカードにリンクできるデビットカードができるのですが。登録後の返信メールが全然来ない・・。結論的にはWhatsAppに連絡来てました。申し込む場合はWhatsAppも入れておこうね・・。
入国直前で気付いたせいか、MAHは連絡してもレス来なかったので、こっちも登録してみる。
Daric Pay
登録時のMAH Cardとの違いは、現金で予算を入れることと、登録時住所がわかる物もアップロードしないといけないこと。
Daric Payからは「あとで連絡するよ!」って自動返信メールが来た。おおお、安心感半端なーい!けど、やっぱりファーストコンタクトはWhat's uppでした・・ワカンネーヨ!
というわけで、メール来なくて泣いてる人は、What'uppを開いてみよう!
ちなみに、Daric Payはこんな案内が来たので、ご参考までに載せておく。
あと、利用時の手数料は高め。7%。ぬーん。手数料高いので、現金も併用した方が良い。米ドルかユーロに換金して持っていくのが良いですね。
MAH Cardと比較してみたところ、Daric Payの方は、クレジットカードがリンクできない。また、旅の終わりのリファンド(カードの残金の返金)がDaric Payのテヘラン支店でしかできない、という点が大きく違う。テヘランアウトでゆったり出国できる人じゃないと利用価値ないね。
アイミーの場合、WhatsAppに気づいたのが出国直前だったため、受け渡しも難航する。
結局、イスファハーンでチャージしてヤズドの郵便局で受け取ることに。旅の半分くらい過ぎて、受け取って意味ねーよ!と思ってたところに、リファンドがテヘランの空港受け取りできないことがわかる!なのにカードは発送されてもうキャンセルできないって・・。や・め・てーーーー!
「いまさら!じゃーリファンドの場所『テヘラン』て書くな!『テヘランの我々のオフィス』って書いてよ!」てなった。
最終的に使い切れそうな金額だけイスファハーンの両替商に現金を渡してトップアップ(お金を入れること)した。これは普通じゃない方法なので、毎回できるかはわからない。ダリックペイのスタッフが「イスファハーンの両替商の彼は友達。お金は後から私が回収する」と、日本だったらコンプライアンス違反と金融商品取引法違反に該当しそうな方法で成し遂げられた。
そんな無駄に時間かかるやりとりをし続けて、やっとの思いで入手したデビッドカード。トップアップした直後、ホテルで衝撃的なものを見つけた。
なにー!ホテルで作れるやないか!しかも、頼んだ2社より安いじゃん!
教訓:デビッドカードはイランについて両替商やホテルで作るべし。
俺の屍…2体目。グフォッ。
入国後探せるか不安だったり、クレジットカードリンクを確実にしたいなら、到着日の3営業日前までにMAH Cardに申し込みしておくのが良いのかもですね。
安くあげたいならやっぱり現地調達が1番だー。俺の・・屍・・。
用意する通貨と両替について
米ドルかユーロを持っていけば良いです。日本円は相手にされません。
また、イランの空港での両替はレートが悪いです。途上国は「空港が一番レートいい!」か「一番悪い!」のどっちかだな。「悪い」方が多いけど。
日々レートは変わるけれど、2024年7月時点で100ドル両替した際、市中の両替と比べると10,000リエルくらい損しました。というわけで、空港での両替は少額にしておきましょう。
また、テヘランのイマーム・ホメイニ空港では闇両替のおじさんたちがウロウロしています。この人たちは現地の人たちも警戒するような人たちなので、相手にしないようにしましょう。
なお、マシュハドはテヘランに次ぐイラン第二の都市でしたが、両替はありませんでした。マシュハドアウトの人は両替してから空港に行こうね。
ヒジャブ(スカーフ)または帽子を用意する
イランは外国人旅行客にも、ヒジャブの着用を義務付けているので必須。スカーフでもいいし、帽子かぶってたら特に問題ない。あとはフード付きの上着を着てフードかぶっててもギリギリセーフ。マシュハドのイマーム・ホセイン廟に行く人はチャドルがいるよ!現地で調達できる。
アイミーはMyアバヤ(ムスリム女性が来ている黒い薄いコート)も持っているが、イランのメジャーな観光地で着ていたら「なんで着ているの?着なくていいよ」って言われた。「そうかい、貴重品を隠せるから僕には便利なんだよ」と思った。
そんな感じでイランは効果が薄かったけれど、イエメンなどのイスラムの辺境の地に行ったときにヒジャブとアバヤを着用していると、痴漢遭遇率が激減する。ムスリムに見える人に対して、みんな戒律を破るようなことはしないのである。
女性の旅人にはイスラム圏は不人気だけど、大きな理由の一つに旅のしにくさがある。女は旅しにくいっていうか自由度が少ないというか・・その象徴に見えてしまう、ヒジャブとアバヤも嫌厭される理由な気がする。ただし、ムスリムの女性たちは、心から神を敬い、敬愛する気持ちで身に付けているので「抑圧だ!」と決めつけるのは異教徒のエゴです。
女性の地位の低さについては、私が見てきた限り、どこも似たようなもんだと思うけどな。
旅行中の服を用意する
イスラムな国を旅する上で、ポイントは2つ。
1)ダブダブした服を選ぶ
読んで字の如く。「かわいい」をベースに選ばない方がいいよ。色気はエロ気、痴漢遭遇率を上げるだけだ。露出が多い格好はもちろんのこと、長ズボンでも、スリムパンツやボディラインが出る服は避けるべき。街中の女性たちは、布でダブダブさせてボディラインは見えないのです。ボディライン=エロと心得るべし。髪もボディラインも、見えないものはエロいもの。痴漢に遭いたくなかったら、ダブダブしましょう。
2)乾きやすい服を選ぶ
洗濯すると、乾くのに時間がかかるんだよ。なる早で乾くものが重宝する。だいたいユニクロで揃えるけれど、近年は登山用の乾きやすい服やランニングウェアが出ているので、そっちも使っている。
今回はこれを調達。乾きやすそう!
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あとは適当にユニクロで「速乾」と書かれたものを買い集めよう。
3)冬のアウターはコロンビア「オムニニート」がおすすめ
今、夏なのであんまり出てこないけど・・
冬に行く人は、コロンビアのオムニヒートがおすすめです。防水ですごく暖かい。マイナス15度のパミール高原でも全然寒くありませんでした。しかも、そんなに寒くない時でもさほど暑くなく、かなり幅広い温度に適応できるのです!
余談だけど、パミールくらい極寒のところに行く時は、ダウンジャケットは全く太刀打ちできないよ。普通のスニーカーも足の裏が痛くて歩けなくなるよ。全部オムニヒートでカバーだ!
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「オムニヒートって何?」は、コロンビアのサイトで確認してね〜。
ペルシア語を覚える
翻訳機能が発達したけれど、言葉の壁は心の壁。英語よりAI翻訳より、「相手の国の言葉で話す」ことってすごく大事なんですよ。あいさつと数字が言えるだけでも、現地の人はとても喜んでくれる。何かを買った時におまけしてくれたり、家に泊めてくれたり・・。相手を理解しようって気持ちは、言語で伝わるのだ。そういうコミュニケーションが好きなので、無理のない範囲で、できる限り勉強する。現地で小さな辞書を一冊買うとかも良いですね。
こんなマニアック言語なのに、電子書籍になってる!ワオ!
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「旅の指差しペルシア語」なんかも便利かも。アイミーはあまり使ったことありませんが〜
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以前に比べると、異様に値上がりしている。。。
「旅行記さいはて」公開中!
灼熱の岩砂漠に隠れた氷河を求める旅。水先案内人は遊牧民アショオイェール。 「なぜイラン!?」「危なくない?」 その疑問が癒しに変わる癒しの映像。 全編にチャハール・マハール・バフティヤーリー州で撮影した画像と動画を使用。 普通は行かない危なそうな国なのに、見ているうちになぜか心地よく眠くなる・・・。そんな不思議なショートフィルムです。
PS
アイミーはラジオドラマを配信しています。毎月1日更新で、再生回数1万回以上の動画も何本かあります。密かに人気。ぜひ合わせてご覧くださいね。