1235
1235。
私は自分がしている
デジタルウォッチを見せながら
ワイノワイッフに唐突にこう聞いた。
「この1235という数字はなんだい?」と。
ワイノワイッフは怪訝そうな顔して
「時間でしょ」と言った。
私はふと我に返り壁時計の時間と
デジタルウォッチのそれが
一致しているのを見て
「そりゃそうだ」と
言って吹いてしまった。
どうだろうか。
コレはわりと日常である。
こうして文字にしてみると
KEKKOヤバい奴である。
ポジティブに考えればモノを
フラットに見ていると言えるだろう。
時計に表示されているものが
時間でなくてはいけない理由が
どこにあるのだろう。
常識を疑うべしである。
レストランでロブスターを注文して
ロブスターの代わりに
電話がテーブルに来ないことに
疑念を抱きロブスターテレフォンを
つくったダリも
全く同じ心境であっただろう。
私はそう思う。
稀にこういう人はいないだろうか。
ボケたつもりなのに
その業界では
そういう言い回しなのかと思い
ボケを真に受けてしまう人。
それも同じ構造である。
私たちが見ている世界は
「現実」という強力な磁場に
縛り付けられているが
こんな感じでちょっとしたところに
「超現実」が隠れているのである。
私は超現実ボケを今後も繰り返し
最終的にワイノワイッフに
大概にSAY!とドロップキックを
喰らうであろう。
スマニュエル夫人である。