
会社のルーツ=根源
技術第一!
私たち戎工務店は祖父が立ち上げた会社です。
実は入社した17年前はホームページも無く、会社案内も無く、経営理念やビジョンどころか、会社概要や沿革すらありませんでした。
祖父は87歳まで毎日会社に来ていましたが、祖父が会社にいるとき、私は顧客のためにと資料を作成しても却下され、自発的な行動全くできませんでしたが、色々な話をしてくれました。
大変厳しい祖父でしたが、技術屋の誇りを持つこと、そして技術バカになってはいけないことをよく話していたのを記憶しています。
その時直接聞いた話と、代表者就任後に経営理念作成の際に、親戚を聞きまわって会社を立ち上げた経緯や想いを知ることができました。
実はその根源は「第二次世界大戦」にありました。
海軍での経験
祖父は会社の会社の自分の部屋に、サムネイル画像の“江田島海軍兵学校 五省”を飾っていました。
そして古くからの仲の良い来客があって雄弁になった際に、一度だけ自分が海軍で飛行機のメカニックをしていたこと、そして飛行機を知覧まで運んだことを話していました。
更に飾っている五省について、どういう意味であるかを教えてくれたことがあります。

一、至誠しせいに悖(もとる)なかりしか
一、言行げんこうに恥(はづる)なかりしか
一、氣力きりょくに缺(かくる)なかりしか
一、努力どりょくに憾(うらみ)なかりしか
一、不精ぶしょうに亘(わたる)なかりしか
言葉の意味としては、
真心に反する点はなかったか
言動に恥ずかしい点はなかったか
精神力は十分であったか
十分に努力したか
最後まで十分に取り組んだか
という意味で、自分に正直に、常に自分を律しながら、気力をもって、手を抜かない、妥協しない、という技術屋の心構えをうたったものです。
私は、祖父が91歳で亡くなったあとに、より深く知りたいと思い、調べることにしました。
根源=戦争体験
事業を興した経緯については本人から聞くことができませんでしたが、祖父の妹さんから聞くことができました。
戦争末期、海軍の飛行機隊に対して、祖父の上官は非情な宣告をしました。
“文系のものには申し訳ない。敵艦へ向かって突撃せよ。”
“技術を持ったもの、君たちはその技術をもって、終戦後の日本を再興せよ”

祖父は死にゆく同志を見送らざるを得ませんでした。
終戦。そして帰郷。
終戦後。故郷の神戸に帰った祖父は、飢え苦しむ人たちや、焦土と化した故郷を目の当たりにします。
だからこそ、住む家を失ってしまった多くの人たちに対して“自分の技術を活かして効果的・効率的に質の高い住宅を提供しよう!”と1952年に自宅の一階で個人創業、翌年1953年に弊社の前身である有限会社鳳工務店を設立しました。
そしてその想いを現実に、アメリカで建築を学び、敷地を有効活用できる連棟式のテラスハウスを建て、また同じくアメリカで学んだツーバーフォー住宅を日本生命さんや神戸市と協力しながら建てていきました。
志をまさに実行したのです。

この話を聞いた時、心が震え、涙が出ました。
また一方で、自分の覚悟の無さを情けなく思いました。
“私は何のために生きているのだろう”
何のために“命を使う”のか
自分自身の根源と同じく、いやそれ以上にエネルギーをいただきました。
それでは、次回は会社の根源、自分自身の根源をエネルギーに、私の志で社会課題をどう解決していこうとしているのかについて、お話させていただきます。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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