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修理の修行で気付いた。(オーディオのお話だけど、音楽紹介もあり)
超高額なオーディオ機器販売のサポートを始めた傍らで、こういうリーズナブルなモデルの補修も学んでおります。ウーファーユニットのエッジ貼り替え案件をいただきましたもので。
*JBL Control 1 Proというスピーカー。
コレです。黒色なヤツがポピュラーかもしれません。
今号はコレのウーファーエッジを貼り替えるって話であります。
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本題に入る前に、ちょっとだけ余談。
JBLのControl 1というスピーカーが生まれたのは1986年。以降、細かく仕様を変更しながらずーっと製造販売されているオバケ的にロングランなモデル。ワタシもちょっと古いControl 1 Plusというモデルを所有しております。
2024年現在はこの『 Pro』が現行モデルなようですが、デビューは2007年。17年間も現役な工業製品って、オーディオに限らずとっても稀な存在。発売初期に購入していたとしたら、そりゃ不具合も出るわね。
*まったくJBLってヤツは・・
JBLのスピーカーってヤツはこんな持病を持っています。
近年のゴムエッジなユニットを採用したモデルや、逆に往年のギャザードエッジを用いたスピーカーに『エッジ破れ』の心配はないのだけど、加水分解してしまうウレタン素材を用いたモデルには、この問題が付きまといます。自分ごととしても、こんなことがありました。
Control 1シリーズで申せば、ワタシの手元にあるPlusのウーファーはゴムエッジ。前述の通り、普通に使っていればまず破れる心配はありません。厳密にいえばゴムも劣化(例えば硬化とか)するから、初期性能を維持できているかと問われれば、それは否だと思いますが。
でもJBLってのは、ボカーンと鳴らしてゴキゲンなカンジで音楽を楽しむスピーカーを作っているメーカーだと個人的に思っているので、壊れていなければ小さい事案は全然気にしないのです。
という前提で、今回はControl 1 Proの『エッジ貼り替え』な修行をしたら気づきがあった!というお話なのであります。前置きが長くてすみません。
*修理の図。
オーディオ全般について猛烈なノウハウを持っていて、特にJBLのスピーカーに関してはちょープロフェッショナルな師匠がいます。この方から『コレ、自分が使ってる個体だから失敗しても大丈夫。貼り替えやってみる?』と連絡があって。やるやるやりますよー!と即答。イソイソと出陣。
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実に地味な作業です。
古いウレタンとボンドを除去するだけでもう手がベトベト。でもこの下地作りで手抜きをすると、物事は絶対にうまく進行しません。
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このボンドは硬化すると透明になるので、白い部分は全く目立たなくなります。『ん、まぁイイんじゃない?』と師匠に補修成功の認定をいただきました。
Control 1 Proの新品販売価格を鑑みると、果たしてコレほどの手間をかけてまで修理すべきなのか?という疑問は生じます。でも『まだ新品で入手できるから、個体を入れ替えた』としても、こういう熟成感は醸せないのです。
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手間をかけて長く愛でる。これが趣味ってモノですよ。
師匠の場合、スピーカーは仕事道具なのですけどね。
*あれ?おんなじようなコト、ワタシも言ってたな。
話は飛んで、ウチのびーえむさんです。
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オイル滲みがビミョーに止まりません。
漏れというほどではないけど、やっぱり気になる。
と、そんな状況を主治医に話したら『大丈夫大丈夫、そんなのまだ全然序の口のじょじょじょ!あんまり気にしすぎると乗れなくなっちゃうよー。旧車なんだから、そんなモンよー』と。
ま、そうおっしゃるのだからそうなんでしょう。
で、あれ?なんだか急に思い出したぞ。
『ウチのJBL、いつエッジが破れるかもう心配で心配で・・・』というお悩み相談を、かつてユーザーさんからたくさん持ちかけられました。
その時のワタシは『どんな環境にスピーカーを設置していますか?直射日光やエアコンの風が当たったりしていますか?』と、状況は聴取しましたけども、おおよそ『大丈夫大丈夫、いま破れていないんでしょ?破れてしまってから補修すれば大丈夫だって。そんな未然の心配より、日々適切に使用して愛でてあげてください。楽しく音楽を聴きましょう!』って回答してたな。
ぬぅ、そういうことか。
アマチュアな自分を顧みると、ユーザーさんの心理が理解できるってモンだ。バイクは趣味でワタシはアマチュアユーザーだからね。
小さなControl 1がココロ持ちを大きくしてくれました。過度な心配は美容と健康によくないのだ。
*唐突ですがオマケ。(音楽紹介)
本当は前段で今週号を終えようと思っていたのですが、さっきステーキガストでひとり夕食していたら、店内BGMで超名曲が。あれからずーっと脳内リピートになってしまっているので、皆さんと共有して逃げ出そうかと。
1984年の大ヒット曲。あれからもう40年も経過するのに全く色褪せない。
高校生だったなぁ、良い時代だったなぁ、夢がいっぱいあったなぁ。
でもワタシがいまやってるコトって、あの頃とあんまり変わってないなぁ。だからきっとワタシはちょー幸せ者なんだな。
しかしこういう世界的な大ヒット曲って、すっかり無くなってしまったね。ではまた来週に。ごきげんよう。
2024.7.10