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JBL 4301Bというスピーカーについて(その壱)

オーディオの話なんて、アっという間にネタ切れになると思っていたのですが、けっこう書き続けられるモンですねぇ。。

JBL 4301というスピーカーがワタシの元にやって来たのは、今からちょうど1年前。急に『あれ?4301が欲しいぞ』って思ったらやって来ました。本当にありがたくも不思議なご縁。まさに『求めよさらば与えられん』というコトワザ通りでした。

*JBL 4301Bというスピーカーは。

1980年にデビューした『コンパクトなスタジオモニター・スピーカー』です。ワタシがJBLというメーカー(*)に就職したのが1996年ですから、当然ながら新品個体に接した事はありません。それでもまだ90年代には程度の良い中古品がマーケットに流通していて、当時からなんとなく『いいなぁ、このスピーカー』ってボンヤリ眺めていました。
(*JBLというのはブランドの名称です。社名ではありません)

コンパクトなスタジオモニター・スピーカーと書いてはみましたが、今となってはとても小型なスピーカーとはいえないサイズ感。フツーの音楽愛好家にとって20cmウーファーの2wayスピーカーは、もはや大型のカテゴリーに属するかもしれません。

かなりコンディションが良い我が子。
なのですが・・

カタログスペックを見ると、これまた今となってはあり得ないくらいにナローレンジな特性。公称再生周波数帯域は45Hz〜15kHzです。でもね、音楽再生の力量ってスペックだけでは判断できないのです。この年代のJBLは、聴かせドコロを心得た気持ちの良いアメリカンサウンドを発します。

ところで1980年前後って、個人的に大好きな音源が多数リリースされたタイミングです。AC/DCのBACK IN BLACK、OzzyのBLIZZRRD OF OZZ、Jeff BeckのTHERE AND BACKなど、2023年現在でもよく聴いています。コレらがリリースされた年にデビューしたスピーカーです、ナローレンジだろうが多少SPLが低くかろうが、ワタシの愛聴盤たちを上手く鳴らせないワケがありません。

鳴らせないワケはないのですが、でもやっぱり随分とお歳を召してしまったなぁ、な事態発覚です。

*JBLユニットお約束の『エッジ破れ』発覚。

1年前にワタシのトコロにやって来て、実は置き場所の問題がありまして、しばらくワタシのビジネスパートナーのところで預かってもらっていました。ソコには週に一度は伺っているし、放置される事もなく音を出してもらえていました。

そしてこの度、いよいよ自分の事務所に迎え入れようと引き取ってきたら、あらら、ウーファーのエッジが破れちょる。あ、パートナーさんはこの業界の超プロフェッショナルです。保管環境は万全。こうなることは1年前から想定済みだったので『ああ、その時が来たか・・』と。

コレばっかりは仕方がない、JBLの持病。
加水分解してボロボロになるのが分かっていても、
ウレタンを使い続けた理由はあるのです。

はい、修理(エッジ張替え)に出しました。これまたJBLに関しては純正エンジニアといえるプロフェッショナルな方に依頼。連絡したら『自分でユニット外して、ユニットだけ持って来てねー』ですって。はいはい了解です。

コレが。
こんなふうになって。
コレだけ修理に持ち込み。

それほど時間を要さずに、修復されたウーファーが戻ってくるはずです。ワクワクしています。

*メンテナンスのご相談、承ろうと思います。

自分の所有物に持病が発生して、嗚呼コレってやっぱり同じ案件で困っている方がたくさんいるよなぁと改めて実感。たまたまワタシはこのメーカーに関わってきたので、エッジ破れゴトキでは全然ビビらず『直るから』と平常心でいられますけど、一般のユーザーさんがコレに直面したら気分は下がるよなぁ。

なのでJBLのみならず、ちょっと古いスピーカーユニットのメンテナンス、ご相談を承ろうと思います。もう部材が入手出来ないモノ、大型すぎてワタシでは手に負えないモノなど、お受けできない案件も発生するハズなので『ドーンと任せて下さいな』とは申せませんが。よかったらご連絡ください。


*今週のまとめです。

来週かな、再来週かな、早くユニット戻って来ないかな。コレが戻って来ると、ワタシの事務所のオーディオシステムは一段落なんだよな。

という具合です。

これまでCDプレイヤーやアンプなどのメンテナンスは承っていたのに、なんでスピーカーだけやらなかったんだろワタシ。やっぱり自分で困ってみないと(あんまり困っていないけど)、ヒトの痛みってヤツは理解できないんだな。

続編、また書きます。
ではまた来週に。
2023.2.8

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