60歳になったら、どんなバイクに乗ろうかな?って考えています。(写真多めです)
『ご趣味は?』と問われたら『バイクとカメラと葉巻です』って答えます。音楽に纏わるアレコレは商取引が発生するので、残念ながら趣味にはならないのですよ。とても好きな事案なのですが、ソレは仕事です。
出会い頭の事故みたいなご縁があってメインのバイクを乗り換えて、間もなく1年が経過します。そのコのことは大変に気に入っていますし不満もまったくありません。ですが最近なんとなく『還暦を迎えたら、もうちょっとジジ臭いバイクに乗ろうかな?』なんて考えることがあります。
*今の愛車はこのコたち。
置き場所や経費の問題などありますが、頑張って複数のバイクを所有してらっしゃるオーナーさんが多いですね。そりゃそうです、それぞれ使途が違うのですから。そしてイロイロとピンチ!な事態に陥っても、なかなかバイクを手放さない粘り腰なオーナーさんも多いと聞きます。年齢が高い方ほどその傾向があるようです。
*自身の嗜好は。
オーディオや楽器は趣味にはならないと冒頭で書きましたが、でも個人的な好みはあります。どうやらワタシは『古典なビジュアルだけど中身は現代でも通用する上質なモノ』を所有したがる傾向にあるようです。もちろん純粋に古き良きモノも好きです。この嗜好基準は身の回りのあらゆるモノを選定する時に当てはまっているようで。
そういう意味ではウチのトラちゃん(Street Triple RS)は最高傑作です。2眼のヘッドライトをわざわざ1眼に替えて、ギラギラ系のパーツをどんどん外してイマドキな感じを抑えた。そして走らせるとバキバキに速い。とても気に入っています。
*もっとジジィになった自分を想像して。
鏡を見るたびに『嗚呼、白髪が増えてきたなぁ』と思います。あ、まったく悲壮感はありませんよ。むしろダメなオッサンであることを楽しんでいますので。しかし年齢と共に、所有する物品に関しては優れ過ぎているモノ、つまりは物凄くハイファイなモノは持て余してしまうような感覚を覚えることが増えてきました。ホドホドが具合良しという塩梅は、若い頃には理解できなかったコトかもしれません。ラーメンもほとんど食べなくなりました。
だから還暦を迎える時に『あー、アナタが選びそうなバイクだわね』って人様からいわれるような、そんなパートナーを見つけられたらイイなぁなんて今から妄想しておるのです。いつまでもトラちゃんが似合うオッサンであれば最高なのですが、ワタシはどこまで頑張れるのか。。
*気になっていたバイク屋さんに行ってきました。
静岡県御殿場市に『スティンキー』というカスタムバイク・ショップがあります。隣の神奈川県に居住するワタシとしては、東名御殿場インターからほど近いこのお店のことは随分と以前から知っていました。YAMAHAのSRをカスタマイズしている有名店、ずっと気になっていたのです。
で、伺ってみたら。
軒並みチョー美人。ため息が出るほど美しい。これがSRなのか?スティンキーのオーナー曰く『改造車に見られるのはイヤなのですよ。元からこういう造形だったかのような姿を作りたい』と。はい、おっしゃる通りの佇まいです。
うーむ、革ジャンをパリッと着たジジィが、こういうカスタムバイクに乗っていたらカッコいいな!ソコに速さは不要なのかもしれない。コッテリと手が入っているのに力が抜けたように見える美しさ。そして纏う絶対的な高級感。こういうバイクが似合うジジィになろうという目標ができました。
*今週の1枚とまとめ。
スティンキーのオーナー、多分ワタシが目標設定したあたりの年齢だと思います。すごく素敵な方。嗚呼、このヒトはバイクが好きなんだなぁ、こういう造形が好きなんだろうなぁって、ビシビシ伝わってきました。そしてきっと、ご自身が跨る図も想像してバイクを作っているんだと思います。ホント素敵です。
どうやったってヒトは老い、そしていずれ死ぬワケです。でも歳をとったからって、イロイロを諦めたり止(や)める必要はないのです。ただし、物理的にも見た目にも、自分に相応しいモノや似合うモノは変わっていきます。いつまでも若い頃の記憶にすがりついていると、みっともない体裁ができあがってしまうのでしょう。
年齢に見合った宝物を愛でながら、止めずに続けていけるよう精進しよう。精進というより、上手に脱力する術を身につけよう。スティンキーのオーナーさんとコーヒーを飲みながらお話をして、そんなことに気づいた。とってもよい学びになりました。バイクって、イイね。絶対に止めないから。
さて、今週の1枚。先週はお休みしちゃったので。
DIDO(ダイド)さんの『STILL ON MY MIND』。2019年リリースのアルバムです。このヒト脱力の天才だと思います。ウィスパーではなくシッカリ歌っているのにサラッとしてる。でも情感豊か。ほとんどノンビブラートな歌い方ですが、それがまさにSing Like Talking。優しく語りかけてくれます。彼女のアルバムは全部大好きです。
オマケです。20年前、ワタシはすでにこんな本を買っていたのでした。スッカリ忘れていたよ。きっとそういうことなんだろな。
ではまた来週に。
2023.3.29