続編の試練
映画館では上映中の作品の他に、近日公開予定作品のチラシがある。
来週(5/19)はワイルド・スピードの最新作、来月末にインディー・ジョーンズの最新作、そして7月にはミッション・インポッシブルの最新作が公開予定となっている。シリーズ最新作祭りだ。
どれも人気が高いシリーズなので、楽しみにしているファンも多いだろう。
3月にトップガンと続編のトップガン・マーベリックを観てトム・クルーズの凄さを見せつけられてしまったので、この中でも特にミッション・インポッシブル最新作が楽しみだ。
ワイルド・スピードシリーズは、実は一度もまともに観たことがないのだが、人気があることはその数が示している。2,3年に一度は公開CMを目にしている気がするし、安心安定の第10作目なのだろう。
その中で一転して心配になるのが、インディー・ジョーンズ最新作である。
インディー・ジョーンズシリーズが面白いことに、今更異論はない。
記念すべき第1作は1981年の公開。以降幾度となく子供時代は金曜ロードショーでお世話になってきた。あのテーマ曲を聞けばいつでもカウボーイハット姿で鞭をしならせるハリソン・フォードの姿が思い浮かぶ。
そのハリソン・フォード、今年で80歳。
果たしてあのインディー・ジョーンズを不足なく演じることが出来るのだろうか…?
前作(2008年)でもちょっと辛いか?と思った。更にあのスター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年)のハン・ソロも衝撃が強かった。それ以前の作品から時間があいているのだから当然のことなのだが、やはりなかなかショックではある。
もういっそのこと007シリーズのように2代目インディー・ジョーンズを仕立て上げたほうが良くないか?という考えも脳裏をよぎるが、やはりインディーは彼でなければ、という思いもある。
いつまで老体に鞭を打たせるのか。
まぁインディーは鞭、得意だから大丈夫だ…よな?
続編映画というものは、いつでも1作目よりも越えるべきハードルが高い。
三部作や前後編などは、もともとシリーズで制作する予定のものは元からそれ用のストーリーを用意している為1作目と比べて…という悲劇は少ない。最初に大コケしたために予定が続けられなかったものもあるが。
しかし1作目が当たったから、ということで作られた続編はなかなか難しい立ち位置にある。
1作目は監督や脚本家が好きなように思いの丈をぶつけて作るのに対し、続編は観客動員数や興行収入などの数字を見てヒットの理由を分析して作るのだから、製作動機がそもそも違う。同じテンションで語られる方が無理のある話なのだろう。
続編が成功している例も沢山ある。
ターミネーター2は1作目を上手く活かしたストーリーでシュワちゃんがめちゃ良いし、クリストファー・ノーランのバットマンシリーズも、ダークナイトはヒース・レジャーが抜群の存在感もあって凄い作品である。
他にもゴッド・ファーザーだとか、ボーンシリーズだとか…。
悲惨な続編、というものがやたら目立つだけで、良い続編も実は多い。続編だからというだけで身構えたり期待値を下げたりする必要はないのである。
とはいえ一般的には、試練の続編。
今回はシリーズであるから尚更である。
どうか7月、試練を見事に乗り越えられるよう祈っている。
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