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ついに終わり、再び。

今日終わってしまったのは『未来少年コナン』だった。

日本アニメーション株式会社の創立50周年を記念して、過去の作品をYoutubeで無料公開している。

去年の11月から毎週3話ずつ、今日の20時ついに最終の26話が公開されて終幕と相成った。
初放送は1978年、もうすぐ半世紀前である。当然その頃は知らない。いつだったかの再放送で観たときはとても楽しんでいた覚えがあるが、詳しい内容はおぼろげ。
懐かしさに軽い気持ちで観て以降、毎週今か今かと心待ちにする有り様である。最近ドラマやアニメは配信で一気見ということが多かったので、久しぶりの心境でもあった。早送りや倍速などもせず非常に真面目に観ていたのでOPもEDも多分フルで歌えるし、なんなら毎回最初に入る”語り”まで諳んじれそうだ。

”西暦2008年7月、人類は絶滅の危機に瀕していた……”

今回始めて知ったが原作となる小説(アレグザンダー・ケイ『残された人びと』)があって、こちらも1970年の作品。50年以上も昔には21世紀ははるか遠い先のことで、日進月歩の科学の発達にさぞや想像を膨らませていたことだろう。
Wikiによれば作品の大枠を拝借しただけらしいので、もし読むなら別作品として楽しんだほうが良さそうだ。

宮崎駿氏の初監督作品ということで、端々に『風の谷のナウシカ』や『天空の城ラピュタ』の片鱗がうかがえる。というか、そのあたりは一貫して宮崎ワールドという感じ。
スーパーマンもかくやと言わんばかりのパワーを発揮する主人公・コナンは『ルパン三世 カリオストロの城』のルパン三世にもちょっと通じる。いついかなる時もヒロイン・ラナのそばに寄り添うスパダリっぷりよ。

科学技術が発展しすぎたゆえに地球を滅ぼしかけた世界、という舞台設定を改めて考えると、自分のディストピア作品に怖さを感じつつも惹かれる原点もそこら辺にあるのかもしれない。
一度破滅を迎えながらも文字通り明るい未来に向かって行くフィナーレは強く希望を感じられて理想的である。なんてったって最後のタイトルが『大団円』なのだから(笑
ラナのおじいさん、ラオ博士や老科学者たちの最後も泣いたが、最後の最後まで宿敵コナンに一度も助けを請わなかった悪役・レプカもいっそ天晴であった。

こんな感じで年末から約二ヶ月満喫し、終わった瞬間から明日から一体何を楽しみに生きていけば……というロス状態。
嗚呼、ジムシー。ダイス船長にモンスリー女史……!
もう『チ。』と『べらぼう』しかあらへんよ〜。


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