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いざ本州最北県 ~青森上陸~

青森といえば北の方だねぇ、リンゴだねぇ、ねぶただねぇ、舞の海だべ、んだんだ。
興味はあれど機会もなく、この程度の知識のいわば未知の土地だったが、青森出身の方との知己を得、この度めでたく友人・イズミさんとともに遠征することにした。

香川出身で同じく初青森のイズミさん。前日に大阪入りして我が家に泊まってもらい、翌早朝伊丹空港から一気に青森空港へ移動する。
が、同じ大阪府内とは言え我が家もそこそこ地方。青森を満喫したくて朝イチの便を取ったがために始発で行くことに。寝過ごさないか緊張でなかなか寝付けない40歳児。

伊丹から青森まで、飛行機だと1時間半で着いてしまう。
日本が狭いのか、飛行機が速すぎるのか……。昨夜眠れなかったツケで搭乗とほぼ同時に意識を失い、着陸の衝撃で目を覚ます。ほとんど一瞬で移動してしまった。

……あッッつ!!!

暑いんだが!?
6月半ば、大阪の気温は既に30度を越えていたが、あんなに北に行くのだからそれと同じとはいくまい。長袖持っていったほうが良いかな、ウインドブレーカーとかいるかな。
そう思っていた頃がわたしにもありましたとさ。
日差しもキツく湿気もかなりのもので大阪と変わらんじゃないかと、なんだか騙されたような気すらしてくる。詐欺だ!
第一目的地に向かう足のタクシー運転手さんに言わせても、流石にこの暑さは異常とのこと。むしろそうであれ……。
やや高い山の上にある青森空港でこの気温。更にすぐ近くで熊の目撃情報があったり、否が応でも異常気象を意識してしまう。

旅程の範囲で美味しいものやオススメの観光地などを教えてもらったりしながら、約20分ほどのち。


第一目的地、三内丸山遺跡に到着!
縄文時代の大規模集落の遺跡であり、古くは江戸時代からその存在は認識されていたんだそうな。1992年から発掘が始まり、2021年には『北海道・北東北の縄文遺跡群』の代表的なものとして世界文化遺産にも登録された。
大規模、とあってさすがの広さ。


青空と花畑で牧歌的


復元された竪穴式住居
地元の小学校の生徒たちが建てた模様


高床式〜〜!!※現在立入禁止


大型掘立柱建物と小人(155cm)
再現のためサイズに合う栗の木が現在の日本にはなく、輸入したらしい

教科書に載ってるやつ!という興奮とともに、大きすぎて遠近感が狂う。
これを今から約4000年以上前の人間が作ったとは俄には信じがたい。というかなまじクレーンやパワーショベルなどの重機の存在を知っているだけに、人力のみでどのように建てたのかという想像が難しい。
驚きの広さだが、日差しが強く遮るものもないので参ってしまった。夏に訪れようと思う人は熱中症に注意すべきだろう。
特別展では陸奥湾とのつながり(魚の骨や骨製の釣り針など)だったり、修復された縄文土器、翡翠の装飾品など興味深い展示が山盛りだった。一瞬気が遠のくほどに。

小人ビジョン
屋根については諸説あるため、未再現のまま
水飲み場が良き

修繕された縄文土器は同敷地内に保管されているがすごい数である。
あまり頑丈なものでないから作っちゃ壊れ作っちゃ壊れで大量にあるのかなぁなどと考えたり。

栗ソフトで英気を養う。美味い!
いい味出てる埴輪クッキーと。

続いて徒歩10分、青森県立美術館へ。


ゴルフ場と見紛う広さ

これまた度肝を抜かれるデカさと特性であった。
建物自身今まで訪れたことのある美術館とは一線を画している。経験が乏しいことももちろんあるが、それにしても従来の美術館との差に驚く。館内すべて写真撮影可だったり、一風変わった展示品とその展示方法も合わせ、革新的とはこういうものをいうのだろう。


シャガール バレエ舞台『アレコ』の背景画
これまたデカく圧倒される。天井の高さが慣れない。
四方4点のうち1点(右端)は期間限定の借用なので今のうちに見に行くべし。
11月には舞台そのものの公演が予定されているらしい。気になる。


奈良美智スペース


井田大介《Synoptes》2023年
写真でも「???」だが実際に見ても脳がバグる

青森出身棟方志功の作品を始め、めちゃ多いし広いし多種多様だしで、なんとか全部見て回ったが完全にキャパオーバーであった。
正直好みが分かれる現代アートの数々だと思うので、ハマらない人にはハマらないだろう。ハマったらハマったで月一くらいで通いそうな、不思議な中毒性を感じる。


ポストカード
奈良美智と成田亨
// ヘアッッ \\

美術館から本日のお宿へはバスで10分ほどの新青森駅近く。
明日の移動のためなのだが、新青森駅の周辺のホテルが1件しかなかった。新幹線の停車駅でその選択肢のなさはどうなのか。逆に青森駅周辺にはかなりの数の宿泊施設とともに商業施設が充実している。
そこはかとなく、開発の闇を感じたり。

とは言え新青森駅も当然ながら(?)それなりの賑わいをみせていた。
土産物屋や飲食店を物色しながら、我々青森調査団(隊員2名)は発見してしまったのだ……。

一見何の変哲もない茶碗蒸し。
注目すべきはその成分。

見にくくて済まない……

『栗甘露煮』

噂は本当だったんだ!
青森県の茶碗蒸しは甘いんだって……!!

驚きは甘い茶碗蒸しにとどまらない。更に調査団は衝撃的なものを発見する。刮目せよ!!

味噌カレー牛乳ラーメン

う、ウワァァァァなんでだァァァ(メダパニ

味噌は分かる、カレーも分かる。味噌カレーも、まぁありそうで分かる。
なんでそこで牛乳なんだYO! 豆乳じゃなくて牛乳!?
いやそもそもなんで全混ぜするんだよ!
中学生のドリンクバーじゃないんだぞ!!
それぞれ美味しいんだからそれぞれを味わいなさいよ!!
えぇ〜……いやいややっぱラーメンに牛乳は入れるなァァ!!

……とまぁ、我々田舎っぺ情弱関西人はおおいに戦慄したわけだが、B級グルメとしては青森のみならずそこそこで有名らしい。
衝撃のまま件の青森人の知人に連絡したところ「美味しいよ」とのことで。調査団たるもの、何の成果も得られずに関西に帰還するわけにはいかん。どっかの兵団とはわけが違うのだ。
残念ながらそれが食べられるラーメン屋が近くになかったのだが、カップラーメンを土産物屋で入手した。
ホテルの部屋でお湯を沸かし、いざ実・食☆

上は『うんぺい』という超甘い餅

結果は『まぁまぁイケる』である。
インスタントの限界なのかそういうものなのかは不明だが、味噌の味はあまり感じず。というかカレーに負け気味。
ただ通常のカレーラーメンと違い牛乳の力でタイ風、ココナッツカレーの様相を呈している。ラーメンというのがそもそもB級グルメなのだし、そう考えれば十分美味い。


本州最北県での初日は、かように驚きに満ち溢れていたことを報告の締めとしたい。
なお、夜は流石にやや涼しい。

続く!!!


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