自分に合ったサイズ
ずっと料理人として働いてきて、人には丁寧にたくさん料理を作ってきました。
ただ、唯一作れない人がいました。
それは「自分に」です。
人に作るときは「喜んでもらえる」というのがあるのですが、自分で作ってもその喜びはありません。
なので、ほとんど自分に作ってきませんでした。
というか作る気にならないし、めんどくさい。
元々住んでいた家が1Kで料理ができるようなキッチンではなかったからと思って、転職を機に引っ越しました。
その部屋は
2LDK!一人で!
もう全ての間取りが大きいし、新しい。
憧れてたカウンターキッチンも。
これなら料理するだろうと思ったんですが、全然。
自分でも不思議だった。
こんなに作らないっけ?って。
でも作りたくない自分がいるのだから
「僕は自分に作りたくない性格なんだ」
と思い込んでしまいました。
しかし、ここへ来てまた転職。
再び引っ越し。
1DK。
6畳のキッチンと8畳の部屋。
決して大きくはないです。
新しい建物でもないし、築年数は25年くらい。
でも、なんか妙にしっくりくる。
非常に快適な空間。
住んでみたら、料理を普通にしています。自分に。
もちろんそこまで凝ったものは作っていないけど、
毎日1回はキッチンに立っています。
理由を深掘りしました。なぜなのかと。
まず、カウンターキッチン。
これ、料理を仕事にしているからなのか、
非常に使いづらい。おしゃれだけど・・・使い勝手は良くない。
単純にカウンターにしていることで、作業スペースが小さい。
キッチンからリビングまでも直線ではなくカウンターを出るために
周っていかなければいけない。
食べた後も、同じ理由で片付けるのが一苦労。
(いや、多分僕の感覚なので実際の距離は全然です。普通の家なんで。
一般的な2LDKの間取りです。)
今は、キッチンの後ろにテーブルがあり、作ったものをそこに置き、
食べればすぐにシンクに片付ける。すぐに洗うかどうかは別にして。笑
もうシンプル。直感的に動ける。
普段の生活にしても、なんか片付けられませんでした。
今住んでいる家より収納も部屋も多いのに、散らかってました。
逆に今の家の方が綺麗に収納できていて、片付いています。
結論
要するに、人には合ったサイズというものがあるのだなと。
「人」というか「何をやるか」でサイズが変わると、
家で作りたい料理のサイズに合ったキッチン。
一人で暮らす間取り。そもそもあまり家に居たくないタイプなので
広さとか、余白とかいらなかったのかも。
あらゆる物事でこれが言えそう。
料理のことで言えば、包丁のサイズとかも。
修行時代に働いていた包丁は大きすぎて、今ではほとんど使えない。
なので、あらゆるものの自分のサイズに合わせて、
快適に過ごして行こうと思いました。