おうち。
大阪でお試し暮らしを始めて3日目。
何だかずっと寂しくて仕方がない。
田んぼだらけの風景が、鳥や虫たちの声が、ねこの匂いが、心地いい風が恋しい。
何かを得ようとすると、何かを犠牲にしなければならない。
実家は大好き。でも居続けたらだめな気がして、せっかくもらったチャンスも無駄にしたくなくて出てきた。相当恵まれたところに住んでいたと思う。けれど外との繋がりがインターネット上でしかなくて、それが怖かった。
人生を前へと進む友人たちが素晴らしく輝いてみえて、実家でのろのろと生きている自分は一体何なのだと思った。
展示やイベントに出るには遠くていろいろと制限があった。
大学生のとき本州に住み始めて、始めて一人で新幹線や飛行機に乗った。道は繋がっていてどこまでも行けるんだ!と感動した。
でも今は自分がどうしたいのかわからなくなってきた。自分の踏み出した一歩には意味がなかったのかもしれない。まだ始まったばかりなのに、自分自身に悲しくなっている。絵を描く気力も机もなくて泣くことしかできない。一人だと泣けるからそれは良いのかもしれない。
生活にかけるお金に罪悪感を抱く問題、自分がそれに相応しい生活を送っていると思えないからかもしれない。何も出来ていないのにお腹は減ってしまうし、肌は乾燥する。短期バイトでも探して働けたなら少しは和らぐのだろうか。でもその気力がない。
洗濯をして干してシャワーを浴びて梨を切る。それが出来ただけでも今は十分なのだろうか。今まで使っていなかったお金を回すときだと思ったらいいのかな。フライパンすらないから早く買わねば。
ずっとこんな気持ちのままなのかなって想像するだけでまた落ち込んでしまう。
生きていたらちょっとずつ変わるのだろうか。まだ慣れていないだけでだんだん平気になるのかな。
平凡で同じような毎日のありがたさが、改めてわかった気がする。
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