サクラモチ事変ショート解体
「草がまっずい」
「桜もちを一口たべてその感想は怒ってもいいやつ……で……、す……」
「いや草が草なんだよ」
「草で何か」
「草だよ」
「草の何がわるいと」
「沙耶ちゃんがしずかに怒ってる!! 野草の悪口は言ってないよ、この桜もちの草がまっずいことに驚いてるんだよ沙耶ちゃん!」
「……ああ!!」
(パァて顔が明るくなる、小学生か、沙耶。沙耶……草……、いやそっちの意味で草……沙耶……)
「それは桜もちがスーパーで買ってきただけの安いヤツだからです! いつもの草、いえ野草はですね、アク抜き下ごしらえ諸々やって美味しく食べられるように工夫がしてありますから! スーパーの草にうちの私の野草ご飯は負けませんよ」
「へぇー、なるほど。なるほどなるほど。へー凄い。なるほど沙耶ちゃんさすが」
「ふふふ」
(いや、草)
「沙耶ちゃんがニッコリしてると俺もニッコリしちゃうな、釣られて思わず」
「これは笑いにカウントしませんけど。しーさんが草に弱くって面白かっただけです」
「そっかー、そっかぁぁ」
END.
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