かたつむりと天使。
かたつむりと天使。
だいぶ過ぎてしまいましたが、5月11日はダリ先生のお誕生日でした。と、いうことで今回はダリ先生の作品をひとつ紹介したいと思います。
タイトルにもある「かたつむりと天使」です。この作品は絵画ではなく、彫刻です。
ダリは多くの絵画作品を残していますが、その一方で彫刻に関しても多くの作品を残しています。
そのひとつが「かたつむりと天使」です。
ダリは精神分析学者のフロイトと親交が深かったそうです。
彼の家を訪れた際、外に置いてあった自転車に張り付いていたかたつむりから着想を得て、この作品を完成させました。それがコチラ。
ダリはかたつむりにとても興味があったらしい。驚くと硬い殻に閉じこもるかたつむりが自分の姿と重なるんだとか。うん、気持ちは分かる気がする。笑
この作品のかたつむりには羽が生えています。「自由になりたい」というダリからのメッセージなのでしょう。
かたつむりの殻の上には天使が乗っています。天使は永遠の自由を象徴するらしい。
先程のかたつむりの羽と天使のイメージが見事に重なり、ダリが「自由」を強く求めていたことが感じられます。
かたつむりの渦巻きは人間の頭部、特にフロイトの頭部を表しているという話も。または「時間の経過」を意味するという考えも。興味深い。
硬い殻の中にヌルヌルした体を持つかたつむり。その対比もダリにとっては魅力的だったのかもしれません。
この作品は「諸橋近代美術館」で見ることができます。
今は違った意味で殻にこもるstay home習慣。一部地域は緩和されつつありますが、まだまだ油断は禁物。
時には殻にこもって物思いにふける時間も大切ですな。