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のび太に助けられた塾講師の話。
塾講師をしていた時。私は悩んでいた。
Aというパターンの数式の解き方はわかった。Bというパターンもわかった。ここまではOK。
さて、次の問題はA、Bどちらのパターンかな?
例題と数字を変えただけなら…たぶんOK。でも、例えば因数分解で項の順序が公式と違うとか、少しでもイレギュラーがあると手が止まる。
なんでやねん!
「こうやって項を入れ替えてもいいんだよ!」とやってみせる。「そうなんですね!」と生徒。じゃあ、次の問題はどうかというと、、、手が止まる。
「さっきの問題はばっちりだったよね。今、何がわからなくて手が止まってる?」「………わかんないです。」
これ以上どうしたらええねん!
☆
そんな時ふと、家にあった大長編ドラえもんのコミックスを読んだ。
物語後半、もうすぐ敵が攻めてくる。捕らえていた(というかのびママが物置に閉じ込めてた)敵のロボットを改造して、味方にできないか?という展開で、ドラえもんがロボットの頭脳部分をのぞく。
ドラ「みたことのない回路がいっぱいつまってる。」
のび「みたことのある回路になおしゃいいんだよ!」
のび太よ、なんと乱暴な…。
いやでも、あれ?もしかして、この言い回しは使えるのでは…?
☆
次の日。
「こんな問題見たことねーよって思うじゃん?じゃあ、見たことある感じに改造しよっか。」「覚えた公式と、この問題は、どこが違う?」
意外と使えた。百発百中とはいかなかったので、他の言い回しも開発する事になるが、この時はドンピシャだった。
彼の柔軟な発送にはいつも驚かされる。
のび太よ、そして藤子先生、ありがとう。