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「今活躍している大人たち」が目指すもの

大学生になってからのおよそ2年半、私は学生NPOの活動を通じてたくさんの大人の方々に会う機会があった。

福岡の様々な企業の社長さんから弁護士さん、エバンジェリスト、地域創生に尽力している方、カメラマン、BBQ屋さんまで。

社会人の方には、記事執筆のための取材やラジオ、イベントなどでお会いしているが、私はふと思った。

「なぜ社会人の方々は、これほどにまで我々学生に時間を割いてくださるのだろうか。」

取材もラジオもイベントも社会人の方に毎回謝金をお支払いしているわけでなく、ご厚意で来ていただいていることがほとんど。NPOでの活動が長くなるにつれて、「社会人の方にこんなにお願いばかりしていいのだろうか?」と思う気持ちが強くなる。

※WANの詳しい活動内容はこちら↓


そんな時、私が所属するNPO法人学生ネットワークWANの事務局長(27)に率直に気持ちをぶつけてみたところ、こんな回答が返ってきた。

これから日本は超少子高齢化社会となり、課題先進国になる。日本は災害が多いし、高齢者もどんどん増え、子どもはどんどん減っている。こんな国、他には無いからね。だから日本に今後どんな課題が降りかかってくるかなんてわからない。日本は混沌とした暗闇に入っていく。
ということは、”わからない暗闇”の中をもがいて浮上できる力が必要だし、その力を持つ人を増やしていかないとダメだよね。
じゃあその「何かわからない課題」を解決するために何ができるか。
それは、「後の世代に残していくこと」。
つまり「人材育成」。今活躍している多くの大人が教育の大切さに気づき、人材育成にシフトしている。WANに関わってくれる社会人の方々も、次の時代につなげていくことの必要性を感じているんだよ。

社会人の方々がそれぞれ自分のフィールドで”残すべきもの”を、私達の世代に伝えようとしている。そんな意義があったとは想像もしていなかった。

そして事務局長はこう続けた。

これまで人材育成は「子供が生まれてから」とか「リタイアしてから」と考える人が多かった。
でもそれでは遅い。今や30代の人たちが人材育成を考える時代。
自分は今20代後半だが、同世代の人でここまで考えている人はなかなかいない。自分のことでいっぱいいっぱいだからね。
でも、人材育成をしっかり考えるべきだと思う。感度の高い若者でないと15〜20歳上の大人の話を聞かないから、自分は、今50歳くらいで人材育成に尽力している方々の意思をつないでいく役割を担いたいと思っている。


自らが取り組んでいる事業・活動を頑張るというのはあくまで最低ライン。これからの日本をより良くするために、多くの大人たちが私たち若者に貴重な時間とお金を投資して、後の時代により良いものを残そうとしている。

私たち若者は、その期待(といったらおこがましいかもしれないが)に応えられているだろうか?
日々の活動で、勉強で、一つでも多く吸収して自身の成長につなげようと全力で取り組めているのだろうか?
その学びを、社会に、次の世代に、還元できるほどの能力を身につけようとしているか?

背筋が伸びた瞬間であった。

#人材育成
#大学生
#えびちゃん
#WAN

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