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生徒さんにどこまでネイティブ発音を求めるのか?問題
(今回は短く伝わりやすく書くために、あえてネイティブ発音という言葉を使います)
今日は生徒さんの発音をどの程度まで訂正するのかと言うお話をしてみます。
今回は教える側の立場としての話ですが、独学で練習している方も、ご自身の発音をいわゆる「ネイティブ発音」にどこまで近づけるか?考えたことはありますか?
そもそもネイティブ発音と言うけれど…
例えば、一口にアメリカ英語と言っても地域差や年齢差などがあり、アメリカ人全員が同じ発音、話し方をしているとは限りません。
また、話すスピードや状況によって同じ人でも話し方が変わったりもします。
これは日本語に置き換えてみたらわかりやすいと思います。
日本語も様々な方言、年齢によって話し方も違いますよね。
なので、教えるときにこの人はどんな目的で英語の発音を学びたいのか?が重要になってきます。
私は生徒さんの目的に沿って、どこまで細かく説明するかなどは指導の際に変えるようにしています。
例えば、
What are you doing now?
という英文を練習する際に私が考えることをランダムに書き出してみます
ワット アー ユー ドゥーイング ナウ?
のように細切れになっていないか?What are の部分をどうするか?
ワダァみたいに早くするのか、少しゆっくりにワッアーみたいにするのか…などdoingのngが「グ」のようになっていないか?
doingのdやnowのnが目立つように言えているか?
youはきちんと発音するのか、「ュ」程度に短く弱くするか?
などなど…
突き詰めようと思えば、まだまだ気をつけるところが出てきます。
さて、上記のポイントを初心者さんに全てやってもらったとします。
そうすると生徒さんの気持ちは大きく2つに分かれるんじゃないかと推測します。
①うーん、やることいっぱいで難しいな。やっぱり発音は大変だから、なんとなくできてればいいや。発音は後回しにしよー
②わー!こんなに日本語と違いがあるんだ、大変だけどこれができたらすごく変わりそう!もっとがんばろ!
私はどちらの気持ちも正解だと思います。
なので、①のように感じそうな人には少しやることを減らして、段々と②の人の気持ちになってもらうようにしたいですね。
そして②の人には、頑張りすぎて「うーん、やっぱり難しいな…。これできたところで単語わかんなくて話せないし…」とならないように、こちらの求める量を調整していきたいです。
さらに言うと、すべての人が上記で書いたことを完璧にできるようになる必要はないと思います。
ということで、いつも私はこんなことを考えながらレッスンの計画を立てています。
偉そうに書きましたが、常にこれができているか不安に思うときももちろんあります。
これからもずっとフリーランス講師の模索は続くのでした。