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媒体に出ること以外の広報の仕事

こんにちは。今日は日曜日なので、ちょっと緩めに。。。

記事のあらすじ
広報って、雑誌やテレビなど媒体に出すこと以外にも成果を出す方法っていっぱいあるよねって話です。

私が大切にしているというより「好き」なのは、広報として、媒体を介さずに世の中の人に知ってもらう術を自由な発想で考えることです。つまりメディアの力を借りる、とは別の戦術をとるということも常日頃から模索しています。

私的になぜこれが楽しいかっていうと、「なんでもできちゃうからです」。公私混同というわけではないですが、知人・友人の企業とコラボレーションをしたり、全くの異業種・異なるサービスと掛け算をして「話題づくり」をしてみたり。それが新規事業の芽となり、世の中に知ってもらうきっかけになり、”ごちゃ混ぜ”からイノベーションが生まれる過程に積極的に関与できることがたまらなく楽しいのです。

事例1:巨人(大手企業)と組む

私は今、とある川崎市内の海苔屋さんの広報周りをお手伝いしています。創業120年を超える老舗ですが、地域密着型でずっと商売をされてきた経緯があり、これまで広報とは無縁でした。歴史あるお店ゆえ、地元のメディアなどには取り上げられることがあっても、なかなか大手新聞や全国放送といったところには届きません。プレスリリースを出すための「リソース」もなかなか見当たらない・・・といった具合です。

もちろんその中でもメディア戦略は取っていきますが、それとは別に、たまたま友人経由で大手不動産会社が新規事業で「地域密着型のものづくりブランドと組みたいと事業者を探している」と連絡をくれたのです。そこで、この海苔屋さんを紹介したところ「ぜひ」という話になりました。都内のあらゆるところにドーンと大きな商業施設をたくさん持っていますが、そんなところへテナント出店しようなんて「いくら年貢(賃料ね)を納めたらいいんだ!」という感じでとても今すぐ手の届くところではありません。(もちろん将来的に目指すのは大賛成です)しかし、このプロジェクトに参画したことで、数ヶ月後には、超一等立地の大きな商業施設で商品を販売する機会が持てることになりました。

これも一つの広報活動だと思っています。

事例2:社内プロジェクトの立ち上げ

あるIT系の上場企業の広報を担当しているのですが、その会社は社長が女性なんです。上場企業の女性社長というのは、日本ではまだ1%ほど。非常に貴重な存在で、国内の女性活躍推進の必要性を強く感じる一つの「事実」ではないでしょうか。

上場企業の女性社長というのは、確かに他社と差別化できることで、媒体露出などの機会も多く得られます。でも、本当に問うべきは、会社全体として女性の活躍やダイバーシティが実現できているのか、ということです。実際には、ITのエンジニアを多く抱えるという職種特性もあり、数字だけ見ると、あまり女性活躍が進んでいないように感じます。

男女比率という「数字」だけで判断すべきことではないですが、本当の意味でのダイバーシティ実現に向けた活動をとるべく、この度「ダイバーシティ推進室」を新設することを社長に提案し、実行と相成りました。第一期メンバーを募っていよいよ今週からキックオフですが、こうした活動や社内の動き、そのものがリソースとなってニュースになる場合もあります。

私が大切にしている「実態がある(口ではなんとでも言えるから行動で示そう)」こと、「ニュースがなければ作る」こと。その考えを元に形にできたことだなと思いました。これも広報活動の一つです。

こんな具合に、広報って自由なんです。話題の種を撒き、芽を出して成長するまで大切に育てていく、このプロセスも広報担当にとっては大切な素養なのではと感じます。ただ、プレスリリースをかき、取材の対応をする。それだけでは単なる作業です。企業の価値を底上げするには、どういう情報をどういったチャネルで、どう流していくのが、「届けたい人に届くことなのか?」。そんなこととちゃんと向き合える広報でいたいな〜とつくづく思います。


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