ちゃまの昔話③空手と韓国旅行【2024.8.18】
父からの助言で小学生になってすぐビビリの僕は心を鍛えるために、空手を習うことになった。
まずは体験に行ったが、自分としては声を大きく張り上げる大人が大勢いるということだけでも萎縮する対象であった。その仲間入りすることを当然のように拒否したのだが、父の意志は堅かった。
父なりに強く生きてほしいという願いの現れだったのかもしれない。
小学2年生の冬のことだ、父が韓国に行って半年が経ち、韓国の父の元へ旅行に行くことになった。既に空手を初めて2年が経ち嫌々ながらもなんとか続けていた。
海外に行ったことのない僕にとっては初めての大冒険であった。まず電車を乗り継ぎ新幹線に乗り福岡まで出て、博多港から高速船で約3時間で韓国の釜山港に着いた。父が会社から支給された車で釜山港まで母と僕を迎えにきてくれた。僕の心は異国に来た不安と父に久しぶりに会えた喜びとで忙しかった。冬の韓国は雪は降らないものの凍てつくような寒さであった。そんな中でも久しぶりの家族3人の団欒にこころが暖かかったのを覚えている。
言語が通じない国での旅行を通して、父の偉大さを感じたのはこのときだった…続く