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お正月を越えてもまだまだ食べたい!白味噌のお雑煮を美味しく作るポイントは?だしは昆布?カツオ?具は何を入れる?
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アンドウさん、お久しぶりです。
恥ずかしながら、添加物の表示のこと、私は元々よく知らなかったので「なるほど〜」と思いながら読ませていただきました。
何を食べるor食べない、は個人の考え方があるにしても、確かに表示がしっかりあると、自分たちの考え方のもと、選択しやすくなりますね。
さて。今年に入って私がじっくり考えていたのは、「白味噌のお雑煮」についてです。
私は九州出身のため、お雑煮といえばアゴだしのすまし汁がベースのもので育ったのですが、結婚してからは、京都の白味噌のお雑煮をいただいています。
夫の実家では、具は丸餅とトッピングの削り節のみと至ってシンプル。でもそれが逆に、すごく優しい味で贅沢な気持ちになれるんです。
白味噌のトロッとした口当たりと、なめらかなお餅の食感がとてもマッチしていて、お互いが絡み合う感じは、他の食材を入れないシンプルなスタイルだからこそ、ダイレクトに楽しめます。
ここ3年くらい、お義母さんに教えてもらいながら私もお雑煮を作っていて、お正月すぎても(この味が好きすぎて)自分で何度か家で作っていました。繰り返し作るなかで、おいしく作るポイントが見えてきたので、シェアしたいと思います!
POINT 1 :だしはカツオ節を使う。
昆布もいいのですが、昆布だけだと白味噌の甘ったるさが引き立っちゃって、私は少しウッとしてしまうんです……。昆布とカツオだしを合わせるorカツオだしのみ、というのが私の好みです。
POINT 2:白味噌にこだわる。
何せ材料がシンプルなので、白味噌の質がお雑煮の出来を左右します。義母は年末になると毎年、京都の『関東屋』さんの白味噌を買いに出かけます(関西じゃん!と思うかもしれませんが、人名です笑)。まろやかな口当たりや熟成香、やわらかな甘みとまぁるい塩味がとっても美味しい! 数年前、試しにスーパーのお手頃な白味噌でも作ってみましたが、やっぱり別物になってしまいました。
POINT 3:お餅で汁にとろみをつけつつも、お餅の形は崩れない程度に。
だしをとった後は、だしが濁らないようにお餅の粉を事前に水で落としておいて、おだしと共にお鍋に投入するのですが、火の通り具合の見極めが肝心。簡単に噛みちぎれるくらいの、でも少し弾力が残るところで、鍋にくっつく前に引き上げます。お餅がドロドロになると、最初に話したお味噌と絡み合う感じが無くなってしまって美味しさが半減しちゃうんです。
POINT 4:白味噌をメインに、田舎味噌をほんのすこーーし入れて味付け。
白味噌は、田舎味噌と違って、塩味が控えめ。なので少しくらい多めに入れても辛くなるということはありません。だから、くどくならない程度に、でも少しだけとろみがつく程度に、普段のお味噌汁より多めにお鍋に投入します。だけどやっぱり白味噌だけだと甘すぎて、飽きずに最後まで食べきれないので、隠し味程度、本当にちょびっっとだけ、田舎味噌を加えて味を引き締めます(これは好みです。白味噌だけのおうちも多いみたい)。このとき、田舎味噌の味に気づくまで入れてしまうといつもの味噌汁と変わらなくなるので、4人分作るとしたら、小さじ1弱くらいから試してみるのがオススメです。
POINT 5:削り節は、糸削りがよく合う。
最後にお椀にお餅を入れて、お汁を注いだら、カツオ節をたっぷりと。色々試してみましたが、繊細に削ったタイプがよく合うな〜と思います。
この、他に何の具材も入れないスタイル、とっても好きなのですが、京都では一般的に、頭芋(里芋の親芋)を「カシラになれますように」という思いを込めて入れたり、金時人参や、それとよく似た形の雑煮大根を入れるそうです。
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この写真は、吉田神社の節分祭のときに、吉田山を登った先に現れる『茂庵』で期間限定で出されていた白味噌のお雑煮。こちらは里芋、人参、大根(種類まではわからず)が入っていたのですが、特に里芋のねっとりとした食感が白味噌とよく合っていて、「これもまた良いなー」と思いました!
※こんだけ書いておいて自分が作ったお雑煮の写真は、ここ数年、なぜか一枚も撮っていませんでした・・・。来年は撮ろうと思います。
京都は白味噌のお雑煮を、お正月後も甘味処などで食べられます(それも2月いっぱいのところが多いよう)。アンドウさんも、京都まで来れなくても、ぜひおうちで作って温まってみてくださいね。