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【クラクラ旅日記】青森〜不意打ちの連続
新幹線は立ち席
10月17日(木)
旅行や地方出張の日はいつも目覚ましが鳴る前に起きる。
寝不足だけど、めまいの気配はないので、いつもより早く起きていつもの朝食を作って食べ、明るくなってきた頃に家を出る。
渋谷から埼京線で大宮まで。朝早いからか、ずっと座れた。
ところが、大宮で新幹線のチケットを買おうとしたら、7時台はどれも満席。
コロナ明けの国内旅行ブームか、インバウンド客が大挙して北東北をめざしているのか、それとも今東北は意外と経済発展していてビジネス客が多いのか?
昨日のホテル予約で苦戦したとき、新幹線もやばいことくらい予想できたはずなのにうかつだった。
急ぐ旅でもないんだから、席がとれる時間帯で行けばいいのに、冷静さを失って、午前11時前に新青森に着くスケジュールを崩すのが許せなくなり、立ち席で7:57のはやぶさに乗る。
血圧が上がったのか、頭がクラクラする。
若い頃から理性を失うと、意地になってさらに不利な選択をしてしまい、ますます自分を追い込んでしまうクセがあるのだが、歳をとってもこれは全然直らない。
いつもながら自分の愚かさに呆れる。
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盛岡からはタダで座れる
仙台でかなりの乗客が降り、盛岡でもかなり降りて、客席がガラ空きになった。
「立ち席のお客様は空いた席にお座りください」みたいなアナウンスが流れる。
大宮から新青森まで約3時間のうち、1時間は座席指定料金なしで座れるということか。
やはり東北でも青森まで行く人は少ないらしい。
なんだか寂しい感じがいい。
観光客やビジネスマンで賑わっているより、さびれてるくらいの方が、本州の北の最果てらしさを味わえる。
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ささやかな幸せ〜美味しい海鮮丼
新青森駅は新しい駅らしく、清潔でがらんとしていた。
ねぶたのミニチュアがたくさん並んでいる。
朝食が早かったので、11時ですでに腹ペコ。
三内丸山遺跡を訪ねてからどこかの街へ移動して食事をするとなると、夕方近くになるかもしれないので、とりあえず駅の飲食店街で開いてる店に入り、サーモン・ホタテ・いくら丼2,420円を注文。
美味くてびっくり。
特にサーモンとホタテは身が分厚くて旨みが濃い。
もちろんそこそこの値段だから、美味くて当然なのかもしれないけど、新幹線の駅の、観光客相手の店ということで、全然期待していなかっただけに、いい意味の不意打ちだった。
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徒歩30分の遺跡までタクシー移動
三内丸山遺跡までは新青森駅から徒歩でも30分くらいとのことなので、なだらかな丘陵をのんびり歩いていくつもりだったのだが、実際の風景が予想とかなり違う。
鉄道の高架線や幹線道路など、都会の郊外ならどこにでもありそうな風景が広がっている。
そう言えば三内丸山遺跡も開発計画の一環で、スポーツ施設の建設工事をしていたときに発見されている。
歩いても爽快感はなさそうなので、駅前広場からタクシーに乗った。
ふだんから健康のために1〜2時間歩くこともよくあるので、タクシーに乗るのはなんとなく罪悪感がある。
健康とモラルの観点から、負けた気がするのだ。
それでも、同世代らしい運転手と「今年の秋は青森も暖かい」とか「十和田の山の方くらいしか紅葉してない」といった話をしているうちに現地着。
新幹線の座席指定代にちょっとプラスしたくらいの料金だ。
当たり前かもしれないが、改めて近距離タクシーの快適さ、コスパのよさに驚く。