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大きなリスクを背負った「仲裁者」や「相談者」の思いや願いに応える!

 学校・学級において「いじめ」を防ぐためには、いじめを止める、いじめを注意する「仲裁者」や、いじめを友達や、教師も含めた周囲の大人に告発する「相談者」が必要であるとよく言われます。

 生徒指導提要にも、以下の記述があります。

(2)いじめの構造から考える未然防止教育の方向性
いじめはいじめる側といじめられる側という2者関係だけで生じるものではありません。「観衆」としてはやし立てたり面白がったりする存在や、周辺で暗黙の了解を与える「傍観者」の存在によって成り立ちます。
 いじめを防ぐには、「傍観者」の中から勇気をふるっていじめを抑止する「仲裁者」や、いじめを告発する「相談者」が現れるかどうかがポイントになります。

生徒指導提要 第4章 いじめ P133

 しかし、学級というクローズドな空間で、複雑な人間関係が存在する中、「仲裁者」や「相談者」になるのは、子どもたちにとって容易なことではありません。
 勇気をもって「仲裁者」や「相談者」になったことで、いじめの標的になったり、学級で何となく疎外されたりした経験をもつ子どもたちはたくさんいることでしょう。
 
  特に思春期の子どもたちの中には、他者評価を行動基準としたり、他者の視線を気にしたりするタイプも多く、周囲の同調圧力を受けやすい傾向がみられます。そこに被害者回避感情が重なると、「仲裁者」や「相談者」になることがますます困難になるという構造があります。
 
 まず、我々教員が肝に銘じておきたいことは、「仲裁者」「相談者」になる子どもたちは、かなりのリスクを背負っているということです。

 リスクを冒してまで「仲裁者」「相談者」になるというのは、いじめはよくないという姿勢、正義感もありますが、教師も含めた周りの大人を信頼している、助けてくれると信じている、守ってくれるということが前提にあると考えます。

 その子どもの思いや期待に応える教師でありたいです。

 

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