
譬喩の文脈/白銀の冬の彼方に
"白銀の冬の彼方に"
「どうせ無いんでしょ」
瞬間、風が吹いた。だがしかし、彼女の髪は靡かなかった。
今日の空は、とても青い。きっと、青が澄んでいるのだろう。晴れ渡る大空には、いつもあの鳥が飛んでいる。あの鳥達のように、私も自由に飛んでみたい。多摩川の辺りには、愉快な子ども達の嬉々とする叫び声が響いている。最初の産声は皆、苦しみの叫び声であるのだが、あの星々の誕生日に、この惑星で生き抜くと決めた彼女らは、乙姫様の物語りを経て、ひな祭りの理想を奏でゆく。
蒼居(ソウキョ)の川のせせらぎと春風の桜花舞う頃、我らはまた新たに新星の方人を迎え、当起遠迎当如敬仏の夢へ勤しむ。富士の彼方に再び清流の通う時を想いて、価値創造の我らはイデアの凱歌を奏で続ける。
"願わくば、全人類の悲嘆を拭う"
そう決めた彼らは、学問の王道をひた走る。英知を磨くは何の為との永遠の問い掛けを信じ、紳士の真実の道を、"独善偽善"の毒を変じて、民衆奉仕の薬学を生む。想像の世界に、確かなる足場を設けて、人類の悲願の大城の建設に、今日も嬉々としてひた走る。対話の春に、帝王の笑み在るを信じて。
今日のキミはきっと、かの日の母だったんだね。父の慈愛の雨の中で、彼女も彼も明日の大遠征への水筒を満たしゆく。ランドセルの夢は終わる事なく、"学問の二ノ宮"との喝采は、我が地域を潤す。
嗚呼新緑の感激は続く。あゝ無辺の進化論は続く。
彼女の譬喩の文脈に、彼の譬喩の文脈ありしか。
実存のサルトルは、デュマとトルストイの力を得て、ついに真実自由のカミュとともに、ユゴーとドフトエフスキーの理想へ歩みを運ぶ。人生の、人の頼り難きに流した涙は、時とともに海となり、"ならば、いや、だからこそ" と再び現実の闘争に、諸葛孔明の戦いに、ナポレオンの箴言とともに進む。
"精神の力は暴剣の力よりも高し"
真実の友情に身を捧げ、"永遠の都"の誓いに不惜の精進を決する時、新たな挑戦は、一旦緩急の贖罪の休みを得て、再びのガイアの夜明けへ、私の闘争宣言となりて、再びの黎明を告げる。
"師弟の道に覇道なし!"
我ら命脈の大船は、白雲の海に白銀の帆を張り、銃を捨て、存在の凪の沈黙の轟音に光を見出す。デオントロジーという職業倫理の網目に、"職業に貴賤上下なし❗️"との信念を掲げ、友愛の旗と哲学を引っ提げて、ユマニテの戦いに挺身して征く...
国権の最高機関に、あの鮮やかな透き通る翠の竹の香が吹く時、世俗の夢の風は、全世界にいや増して新緑を放つだろう。
紳士然の戦いは続く...、しかして我ら人華の万華鏡は、勝利の鐘を鳴らせ得るべきか...,
「どうせ...。」
彼は果たして放ったのだろうか。彼はその一言を果して放ったのであろうか。伸一が見た夢の世界は、彼の祈りとともに終焉を迎えたのであろうか。
伸一は語った。"ユゴー曰く、無知の終わりに"自由"は始まる。"
彼の祈りは明日の夢。彼のコミュニケは彼の夢。彼、日蓮の心は何処に...
「どうせ...」
瞬間、彼女の髪は風に靡いた...。
"風のおかげで..."
モンシロチョウの白銀の世界は始まった。
「やっぱある。」
白銀の冬の彼方に、新時代の希望の曙は、彼女の声とともに始まった。再びの"神曲"の歌響くを願いて...。
励ましの文脈は続く...。
"Pouvoir !٩( ᐛ )و"(プボワー❕)
トリコロールの旗高く、革命のライシテの鐘は鳴る
(完)
Masa Oscar