保護犬の救世主!「ちびたまのしっぽ愛護会」代表・山下さんにインタビュー【前編】
たくさんの愛をくれて素晴らしい伴侶となれる保護犬が、犬を飼うときの選択肢のひとつになることが当たりまえになることを祈って、保護犬のことや元保護犬との生活を中心に発信しているダンデライオン@保護犬広め隊です。
ラミ、まめ、先代2代目保護ボーダーコリーおはぎは、保護施設「ちびたましっぽの愛護会」の卒業生です。
このたび「ちびたましっぽの愛護会」主催の山下未愛(やまちたみのり)さんにインタビューしました!
実は、ラミ、まめ、おはぎとの縁をつないでくれた山下さんと話をするのは、今回が初めてです。noteをきっかけに、素晴らしい機会に恵まれたと感動しています。
約1時間半のインタビューで感じたことは「全部お伝えしたい!!」というジレンマ。
書き出してみたら、大長編になってしまいました。
そこで、前編・中編・後編と3部作にさせていただきます。
ぜひ、最後までお付き合いください!!
※「ちびたまのしっぽ愛護会」は、山下未愛(やましたみのり)さんがクラウドファンディングを活用して設立した、山口県にあるNPO法人の犬猫保護団体施設です。
インタビューのきっかけ
インタビューのきっかけは、このnoteです。
note初心者の私ですが、発信のコツや記事の添削をnote運用チャレンジ部運営の山口さんに教えてもらい、サポートしてもらっています。
「保護犬について理解してもらうために何を発信したらいいか」
山口さんとの打ち合わせで「山下さんにインタビューしたらどうか」と提案いただいたのです。山口さんは、現役のWebライターでオンラインインタビューには慣れているとのこと。
インタビューなんて考えたこともありませんでしたが「山口さんがサポートしてくれるならできるかもしれない…!」と勇気をもらい、この機会を得られました。
山下さんのお話は、どれも素晴らしい内容でしたが、それ以上に嬉しかったことがあります。このインタビューを通して、初めて山下さんにお会いすることができたこと。また、インタビュー中に写真や動画ではなく、動くラミとまめを見てもらうことができました。
山下さんにも喜んでいただき、noteを継続してきてよかったと思っています。
子どもの頃から捨て犬捨て猫を放っておけなかった
最初に質問したのは、山下さんがなぜ保護犬・保護猫活動を始めたかについて。
そのルーツは幼少期にまでさかのぼります。
ーーなぜ保護犬・保護猫活動を始めたのでしょうか?
私の最初の記憶は、小学校低学年のころのエピソードです。学校に行く途中に猫がいると、学校にまで連れて行っていました。授業中は学校の隅の方に隠しておいて、家に連れ帰る。捨て猫や捨て犬を見たら放っておけなかったんです。
登校中や友人と遊んでいても、猫を見つけるとかまってしまうから、帰宅して母に「今日は猫を触ってきたんだね」と呆れられました。猫の爪で洋服破れているのを見て、ばれていたようです。それでも結婚後は、県営住宅に住んでいたので、動物を飼ってはいませんでした。
ーー県営住宅に住んでいたのに犬や猫を飼うことになったきっかけを教えてください。
田植えの時期に、息子から「泣いている猫の声がする。」と相談されました。
耳を澄ますと子猫の鳴き声が聞こえてきたんです。でも、私が見に行ったら、絶対に連れて帰ってきてしまうのが分かっていました。そこで「子猫が田んぼの横の溝に落ちていないか確認して、落ちていたら、溝の上に引き上げておいで」とだけ伝えました。
しかし、わずか10分後「お母さん、見て」と、まだ乳飲み子の子猫をだっこした息子が玄関に立っていたんです。そこで息子と一緒に夫を説得することにしました。
すると意外なことに夫は「もうええよ。」と、すんなりOKをくれたんです。そこから猫を飼うことになりました。
ーーご主人は猫は平気だったんでしょうか?
初めは「触らない」と言っていたのですが、次第にミルクをあげたり、目やにが出れば、病院に連れて行ったりしてくれるようになりました。
子猫に、目薬をさしながら「おまえ治るらしいよ。よかったな。」なんて、話しかけるようになって。そのうち子猫も夫の足元に寄っていき、夫も子猫の頭をちょんちょんして・・・。
仲良くなったんですよね。
ーー捨て猫を飼うことから大規模な保護活動につながったきっかけを教えてください。
家族円満に猫との生活が始まり「もう1匹どうかな。」なんて言って、猫が1匹増え、2匹増え・・・ついに6匹!
賃貸住宅だったこともあり、いよいよ限界を超えてしまいます。
新居を建てて、猫たちと一緒にお引っ越しとなりました。
新居の周りは野良猫が多い場所で、家の猫がどんどん増えていきました。
職場にも野良猫が多く、餌付けをはじめました。餌付けをはじめると、ご飯を食べに来る野良猫が増えてしまいました。
当時の会社の社長が怒ってしまったため、1匹づつ捕まえて自宅に連れて帰りました。新居に犬が約10匹、猫が約100匹に増えていたのは、約25年前でした。
『野良猫を救う町』で世界が一変!保護猫保護犬活動を開始
自宅で保護犬を約10匹、保護猫を約100匹飼うようになった山下さん。ただ「かわいそう」「放っておけない」という気持ちからでした。
そんなとき、今の保護猫保護犬活動に発展するきっかけとなる1冊の本に出会います。今から25年前のことだったそうです。
ーー保護活動を始めようと思ったきっかけを教えてください。
一冊の本との出会いが、そのきっかけになりました。それが『捨て猫を救う街』という本。
餌やりおばさんが、その地区の野良猫に避妊去勢を続けて、地域猫を見守っていくという内容だったんです。それを読んで衝撃を覚えました。
本の最後に団体のホームページが紹介されていたので、連絡してみました。その当時、パソコンは高級品。お金持ちのお家しかないものだったんですが、夫に頼み込んで冬のボーナスをつぎ込んで買ってもらいました。ネットに接続して検索してみると、世界も考え方も変わりましたね。
ーーネットの世界に触れて、どのような変化が起こったのでしょうか?
ネットで保護した猫の里親募集をするなんて考えてもいませんでした。その方法をネットを通じて学べたんです。
そしてネットで知り合ったボランティアさんに、里親募集について1 から10まで教えていただきました。
「猫の写真をちょうだい」とか「写真のサイズが大きいから小さくしてください」とか言われるんですが、その方法すらわからない状態でひどいものでした。それでも、試行錯誤でやってみたんです。
近所の捨て猫を保護するところからネットの力で全国展開へ
山下さんは、一冊の本とネットの世界に触れて、保護猫保護犬を里親に出す先が全国に広がりました。
次回は、山下さんが運営するNPO法人の取り組みについてお伝えします。
山下さんにインタビューしてみて
インタビューを通して、保護活動への深い感銘を受けました。
特に、活動初期の葛藤から『捨て猫を救う町』という本との出会いがあり、ネットを使用した保護活動に変化させたことで、活動が全国に広がりを見せたことが印象的でした。
諦めない強い意志と、周囲の方との温かい繋がりが、現在の活動の原動力となっていると感じました。山下さんのような方がいらっしゃるからこそ、約2600匹の動物たちが新たなスタートを切れたことに心打たれます。
私も、保護犬を広める活動をがんばりたいと新たな気持ちになりました。
次回は「ちびたまのしっぽ愛護会」山下さんへのインタビュー 中編です。
11月22日投稿予定ですから、お楽しみに!
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これからも保護犬に関する情報を発信していく予定です。よかったらフォローやスキをお願いします!
1匹でも多くの保護犬の未来が、明るく輝きますように。