GPU先の未来はASIC
データセンターの生成AIサービスで活用されているGPUの先のデバイスはASICとなると思います。
米国エヌビディア ファンCEOの親戚である米国AMDのスーCEOがGPUの先のデバイスを語っているようです。
私は、2005年のEDSF基調講演で未来予言をしています。
その予言はASIC回帰(エッジAI含む)です。
【AI成熟化 GPUの先】
~引用~
AI成熟化 「GPUの先」見据える半導体業界
GPUは重要であり続けるが、カスタムチップの需要が高まる可能性 AMDのリサ・スーCEO
未来のコンピューターチップは生成AI(人工知能)の膨大なエネルギー需要の緩和に役立つかもしれないが、半導体メーカーがAIに対してまず望んでいるのは、急激な変化のスピードを緩めることだ。
これまで、大規模なAIモデルの訓練と実行の大半は、画像処理半導体(GPU)が担ってきた。元々ゲームの描画用に開発されたGPUは、処理能力の高さと、日々絶え間なく変化を遂げているAIモデルに常に対応できるようにするための柔軟性およびプログラマビリティー(プログラミングが可能なこと)とを、独自の方法で組み合わせている。
【EDSF2005報告書より引用】
開催初日の基調講演は、豊崎禎久氏による「FPGAの将来とストラクチャードASICビジネスのリスク」であった。このイベントには、ザイリンクスとアルテラという2大FPGAベンダが出展していないが、3番手であるアクテルとラティスセミコンダクターの両社が出展していた。また、ここ数年、LSIロジック、NEC、富士通の各社はこのイベントで特にストラクチャードASICのプロモーションに力を注いでいただけに、豊崎氏がFPGAとストラクチャードASICの将来性についてどのような見解を示すのかを注目して聴講した。
豊崎氏は2005年の半導体市場をドルベースで4.7%の低成長と予測した上で、FPGAとストラクチャードASICの将来性についての見解を述べた。豊崎氏は「FPGAは消費電力がネックとなって対象となるアプリケーションに一定の制限があるものの、しばらくは安定した成長が期待できる。」と述べた一方で、「プロセスの微細化に伴うNREの高騰、製品ライフサイクルと開発期間の短縮化などの影響でASICの設計件数は減少し、市場規模自体が低成長になっている」と指摘した。そして同氏は、「半導体の主要なアプリケーションである、Digital TVや携帯電話ではすでに主役がASICからASSPに交替しており、2005年にDigital TVでは90%が、また携帯電話でも61%がASSPで構成されるようになる」と予測した。その上で、「ストラクチャードASICは、セルベースASICの市場の一部は置き換えるが、今後大きな成長は見込めない」という見解を述べた。
これは、このイベントに出展している前記のストラクチャードASICベンダやそれらをサポートしているEDAツール・ベンダにとっては、ちょっと元気を喪失しかねない見解と予測であった。このようなイベントの展示会の基調講演では、出展社や来場者を元気にするスピーチが行われるのが通例なだけに、この講演はちょっと予想外でもあった。
しかし、一方で、豊崎氏の見解を打ち消す動きもあった。各社のストラクチャードASICの合成をサポートしているシンプリシティ社が、この基調講演が行われている時間帯に主要なメディアを集めて富士通、NECエレクトロニクス、富士通の各社と共同で記者会見を行い、「ストラクチャードASICの設計事例が確実に増加している」と発表していた。
果たして、ストラクチャードASICの将来性はどっちの方向なのであろうか? 製品の関係者だけでなく、この行方は大いに気になるところだ。