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【デジタル松陰塾】第43回リリースしました
第42回デジタル松蔭塾のテーマは、中国ハイシリコン、ファウンドリで”東の横綱”に成長の分析です。
【デジタル松陰塾】
テーマ:
「中国ハイシリコン、ファウンドリで”東の横綱”に成長」
〜ファウンドリ世界2位も視野、5ナノ半導体を下期生産へ〜
AI要約
ハイシリコンの技術的進歩
ハイシリコンの最新状況に関する議論が行われています。以下が主なポイントです: - ハイシリコンはファーウェイの子会社で、CPUやGPUなどの半導体設計を行う専業メーカーである。 - アナログ製品も含め、幅広い半導体製品の設計能力を持つ。 - クアルコムへの依存から脱却するため、中国政府の支援も受けて設立された経緯がある。 - カメラ技術など、日本企業から技術者を採用して技術力を高めてきた。 - センサーからアプリケーションプロセッサーまで一貫して自社開発することで、高い性能を実現している。 - 米国の制裁下にあるが、中国国内の半導体ファウンドリーSMICと協力して7nmプロセスまで開発を進めている。 - ファーウェイのスマートフォンの競争力維持に大きく貢献している。 ハイシリコンは短期間で高い技術力を獲得し、中国半導体産業の中核を担う存在になっていることが説明されています。
半導体産業の課題と再生
豊崎氏と中島氏は、半導体産業の現状と課題について議論している。主なポイントは以下の通り: 1. 半導体ビジネスの成功には、ハイシリコンのように設計と製造を一体化し、最終製品まで垂直統合することが重要。 2. 製造だけでなく、システム全体を考慮したビジネスモデルが必要。 3. 最先端プロセスへの投資は巨額で、歩留まりの向上が難しく、リスクが高い。 4. 中国のSMICとTSMCは市場を分け合っている可能性がある。 5. ラピダスの2nmプロセス開発には課題があり、より現実的なアプローチが必要かもしれない。 6. 半導体工場の誘致は短期的な経済効果はあるが、長期的な成功には疑問がある。 7. 日本の半導体産業再生には、製造だけでなく、設計から最終製品までの統合的アプローチが必要。
日本と中国の半導体競争
日本の半導体産業の現状と中国の急速な発展について議論されています。日本の内製比率は現在5%未満で、かつての家電産業の衰退に伴い半導体需要も減少しています。一方、中国のSMICは最先端プロセスの開発を進め、20%程度の歩留まりを達成し、今年下半期には量産開始の見通しです。アメリカの制裁が続くほど中国の内需が高まり、SMICが世界第2位のファウンドリーになる可能性が指摘されています。トランプ政権下での米中関係の変化も、この状況に影響を与える可能性があります。
ラピダス支援の政府計画
政府がラピダス支援に関する新しい法案を閣議決定し、4兆円の公的資金(特別会計)を投入する計画を発表しました。このスキームでは、情報処理推進機構(IPA)を通じて出資が可能になります。中島氏は、この方法が迂回融資に当たり、特別会計からの資金使用に疑問を呈しています。また、ビジネスモデルが不明確なまま多額の投資を行うことへの懸念も示されており、情報開示と会計監査の必要性が強調されています。