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政府補助金狙いの半導体投資リスク(逃げられた宮城県-PSMC )【更新】

これが日本政府への補助金狙いの半導体投資リスクです。
勝てる半導体戦略無くして、半導体投資はするべきではないのです。
台湾の力晶積成電子製造(PSMC)のプロセスノードは、中国半導体(ファウンドリ)が対応出来ます。
日本製造で中国市場アクセスの道筋も不透明でしょう。
PSMCはインドのタタ財閥と半導体製造で合意し、インドからは、内需と中国市場アクセスが可能になります。

トレンドフォース

【SBIとPSMC提携解消】
~引用~
ネット金融大手の「SBIホールディングス」は、宮城県に半導体工場を建設する計画だった台湾の半導体大手「PSMC」との共同事業を解消すると発表しました。今後も、宮城県で工場やデータセンターを建設する計画自体は維持するということで、新たな協業相手を探すものとみられます。SBIホールディングスは去年、PSMCと共同で宮城県大衡村の工業団地に半導体工場を建設する計画を発表し、1期目はおよそ4200億円をかけて2027年の稼働を目指すとしていました。また2期目を含めた全体の投資額は8000億円を超える見込みだとし、主に自動車向けの半導体の製造を予定していました。こうした中、SBIは27日にPSMCとの共同事業を解消すると発表しました。理由についてはPSMCから、この事業で日本政府から補助金を受ける申請要件を検討したが対応が難しくなったという通知を受け、共同で事業を続けることは困難になったと判断したためだとしています。SBIはPSMCとの共同事業は解消するものの、今後、半導体の工場や生成AIデータセンターなどを宮城県で建設する計画自体は維持することにしていて、PSMCに代わる新たな協業相手を探すものとみられます。

【落胆する地元】

【逃げられたPSMC】
~引用~
台湾の半導体受託生産大手、力晶積成電子製造(PSMC)とインド大手財閥タタ・グループ傘下のタタ・エレクトロニクスは26日、インド西部グジャラート州の半導体工場建設で最終合意したと発表した。総投資額は最大9100億ルピー(約1兆6000億円)を見込む。インドで初めて直径12インチのウエハー(基板)を用い、電源管理やディスプレー向けなど成熟世代の半導体を生産する。

【SBI北尾氏メタ書き込み】
~引用~
『JVのパートナーの選択』(2024年10月3日 18:15)私共SBIはこれまで数多の会社とジョイントベンチャー(Joint Venture:JV)を作り、そしてそれを成功させてきました。しかし半導体分野のジョイントベンチャーは今回、提携関係を解消するに至りました。私は深傷を負う前に之を解消できたのは、正に天助だと考えています。
思えば私共がジョイントベンチャーを解消したのは、過去においても2つ程ありました。一つはインターネットで外国為替・送金取引の取次サービスを行う、米国ソネット・ファイナンシャル社とのフォレックスバンク株式会社(1998年10月設立)、もう一つはインターネットを通じ債券売買を小口で行う、あのリーマン・ブラザーズ証券とのイー・ボンド証券株式会社(1999年10月設立)です。「世の中の一歩先を行ったらあかん、半歩先を行きなはれ」(青木寅雄)ということで、先見性と事業との関係は何時の時代も難しいものです。どちらも時代の先を行き過ぎており、事業の成功当面なしという中での判断でしたが、勿論その時は互いにきちっと話し合った上で解消に至りました。今回のように私共が沢山の譲歩をしたにも拘らず、ほぼ一方的とも言える形で解消に向かわざるを得なかったケースは初めてであります。
私共は日本政府からの補助金交付の条件についても先方に詳細な説明を尽くし、私とフランク会長は一緒に政府の重要人物にも会いました。しかし今になって、台湾の法律でリスクが取れないなどとは、呆れ返ります。添付の写真にある「Memorandum of Understanding」、あるいは小生が彼と一緒に昨年2度行った添付のプレゼンテーション資料、「半導体ファウンドリの設立に関する準備会社について」(7月5日)及び「半導体ファウンドリの建設予定地及び当面の運営計画について」(10月31日)といった小生のプレゼン資料やフランク会長のプレゼンのテープを今一度見返してみますと、ある程度の資本のコミットメントも含め前言をクルクルと変える余りにも不誠実な会社だと改めて思った次第です。
何事も「信なくんば立たず」(『論語』顔淵第十二の七)ですから、こういう会社と付き合わなくて良かったと、つくづく天に感謝しています。しかしながら本件においては、経済産業省はじめ多くの国会議員の先生方々が色々な形で応援して下さいました。また、村井嘉浩知事はじめ宮城県民が大変な期待を寄せて下さいました。そうした状況下何故に彼等彼女等の思いを踏み躙るようなことが出来るのか、PSMCというのは本当に信じられない会社です。私は大人気無いとして何時もなら、これで良かったんだ、と思い直ぐに切替えて行くものですが、先方のプレスリリース等を見ていると、本件の実現に向け誠心誠意努力の限りを尽くしてきた人達に申し訳ないという思いで、此のブログを書いた次第であります。

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