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半導体ビジネスのあるべき姿は自己資金での設備投資

米国TI(テキサス・インスツルメンツ)が日本に、世界市場のパワー半導体(GaN)の拠点となる会津工場に300mmウェハラインの設備投資しています。
半導体ビジネスとは、補助金前提でなく、自己資金で設備投資を行うべきものです。
TIは、世界に供給する工場を強化し、GaN市場に打って出ます。
世界GaN半導体デバイス市場規模は、2024年に43億4,000万米ドルに達し、2024~2029年の予測期間中にCAGR 21.64%で成長し、2029年には115億7,000万米ドルに達すると予測されています。
GaN市場の主要企業には、Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation、Nexperia Holding BV(Wingtech Technology)、Infineon Technologies AG、Efficient Power Conversion Corporation、NXP Semiconductors NVなどがあります。

過去のマーケットシェア


【TI会津工場】
~引用~
Texas Instruments(以下、TI)は2024年10月24日(米国時間)、日本の会津工場(福島県会津若松市)でGaN(窒化ガリウム)パワー半導体の生産を開始したと発表した。米国テキサス州ダラスにある既存工場と合わせると、GaNパワー半導体の自社製造能力は4倍になるという。
TIのパワーマネジメント事業担当シニアバイスプレジデントを務めるMark Gary氏は、米国EE Timesとの独占ブリーフィングにおいて、「当社は3年前から日本におけるこの取り組みを進めてきた。GaNパワー半導体の自社生産能力が4倍になることで、顧客の需要に先んじて対応可能になる」と語った。

【GaN動向】

【東芝】
2024年5月 - Toshiba Electronic Devices & Storage Corporationは、石川県のKaga Toshiba Electronics Corporation(Toshibaの主要グループ会社)において、パワー半導体用300ミリウエハ製造施設とオフィスビルの竣工式を開催しました。今回の完工は、東芝の複数年にわたる投資計画のフェーズ1における重要なマイルストーンとなります。今後、設備の据付を進め、2024年度後半に量産を開始します。

【成長する中国市場】
~引用~
中国はここ数十年、半導体と関連商品の主要な製造業者およびユーザーとして台頭してきました。中国における半導体チップ需要の急増は、デジタル環境の急速な拡大によるところが大きいです。加えて、政府のプログラムも中国におけるデジタル技術の採用拡大に貢献しています。その1つが「Made in China 2025」で、ロボット工学、IoT、自動化、AI、AR/VR、MLなどの先進ICTソリューションの産業分野への統合を奨励することを目的としています。

  • 同国のGaN半導体市場の成長は、スマートフォン、スマートテレビ、ラップトップ、タブレット、家電製品などの人気の高まりにも影響されています。コンシューマーセクターは、この材料のコストと効率の優位性により、OEMによるGaN採用の主要な力となっており、この動向は減速することなく続くと予想されます。GaNは、スマートフォンメーカーが小型で価格対電力比の良い充電器を製造することを可能にします。

  • また、中国は自動車生産大国としても知られ、市場での地位を高めるために自動車産業への投資を拡大しています。その結果、中国政府は最近、国内での自動車製造を促進するため、外資に対するさまざまな規制を撤廃しました。

  • さらに、消費者の可処分所得の増加に起因する高級車への需要の高まりは、これらの自動車に搭載される電子機器や制御ユニットが増加し、GaN半導体の需要を促進するため、調査された市場の成長に有利な見通しを生み出しています。例えば、中国汽車工業協会(CAAM)によると、2023年12月の中国の自動車生産台数は、乗用車が月間227万3,000台、商用車が月間31万台となっています。


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